周術期クイズ📝
周術期管理チーム認定制度の筆記試験勉強にも使ってね!
クイズと回答は周術期管理チームテキスト第4版とガイドラインの中から出題しています。
問題ごとに該当のページも書いてありますので、お勉強にお役立てください。
- 【周術期管理チーム認定制度】
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答 A問題・解答 - 周術期管理チームテキスト第4版
※テキストを見ながら慎重に作成していますが、もしかしたら間違いもあるかもしれません。情報によって生じた不利益、損害等については一切の責任を負いませんので、予めご了承ください。
\クイズ更新中/
問題1【職業被曝について】
間違っているのはどれ?
- 昔と比べて職業被爆の機会は増えている
- 30代女性の実効線量限度は5mSv/3ヶ月である
- 水晶体は放射線への感受性が高い
- コート型防護衣は、放射線を99%遮蔽できる
回答
4:コート型防護衣は、放射線を99%遮蔽できる
👇
防護衣は、10%程度は透過してしまう。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問1)
周術期管理チームテキスト第4版 p108ー113
問題2【周術期予防的抗菌薬について】
間違っているのはどれ?
- 予防的抗菌薬投与は、組織の無菌化を目標にしている
- 「清潔創」にはCEZやSBT/ABPCが推奨されている
- 初回は執刀60分前以内に投与することが推奨されている
- ターニケットを使用する際は、加圧する5~10分前には投与完了させる
回答
1:予防的抗菌薬投与は、組織の無菌化を目標にしている
👇
組織の無菌化ではなく、術中の汚染菌を宿主予防機構でコントロール可能なレベルまで下げることを目的にしている。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問2)
周術期管理チームテキスト第4版 p232ー234
問題3【術中の心肺蘇生処置について】
やむを得ず腹臥位で胸骨圧迫を行う場合、圧迫する場所は?
回答
3:肩甲骨下縁を結んだ線上
👇
胸骨圧迫は一般的に仰臥位に戻して行うが、やむを得ず腹臥位で行う場合は、肩甲骨下縁を結んだ線上で圧迫すると効率がいい。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問3)
周術期管理チームテキスト第4版 p713
術中心停止に対するプラクティカルガイド p41
問題4【喫煙について】
間違っているのはどれ?
- ニコチンは毒性物質である
- 呼吸器系への影響のひとつに、粘液の分泌亢進や粘稠度の増加がある
- 手術前のどの時期からでも禁煙を勧めるべきである
- 電子タバコの場合は禁煙の必要がない
回答
4:電子タバコの場合は禁煙の必要がない
👇
電子タバコよりも健康に与える影響が少ないという科学的証拠はない。
従来のタバコと同様に禁煙指導をすべきである。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問4)
周術期管理チームテキスト第4版 p405ー406
⽇本⿇酔科学会周術期禁煙ガイドラインの追記について
問題5【脈圧について】
脈圧が狭小するのはどれ?
- 貧血
- 高血圧
- 大動脈弁狭窄症
- 大動脈弁閉鎖不全症
回答
3:大動脈弁狭窄症
👇
脈圧とは…
→収縮期圧と拡張期圧の差を脈圧という。
大動脈弁狭窄症は、大動脈弁の開口部の直径が小さい。
そのため、狭窄した弁を通って駆出される血液量が減少し、大動脈圧が減少する。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問5)
周術期管理チームテキスト第4版 p324
問題6【開頭手術の麻酔について】
間違っているのはどれ?
- ケタミン以外の静脈麻酔薬は脳代謝率と脳血流量を低下させる
- 揮発性吸入麻酔薬は脳血管拡張作用がある
- 頭蓋内圧が上昇している場合はTIVAを選択するのがよい
- ロクロニウムは頭蓋内圧を上昇させる可能性がある
回答
4:ロクロニウムは頭蓋内圧を上昇させる可能性がある
👇
ロクロニウムは脳血管に影響を与えない。
スキサメトニウムは頭蓋内圧を上昇させる可能性がある。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問6)
周術期管理チームテキスト第4版 p698
問題7【麻酔導入について】
クリコイドプレッシャー(Sellick法)で圧迫する場所はどれ?
回答
2:輪状軟骨
👇
- 甲状軟骨
- 輪状軟骨
- 気管軟骨
- 気管軟骨
輪状軟骨圧迫(クリコイドプレッシャー/Sellick法)
目的は誤嚥の防止
輪状軟骨圧迫で適切な押す力は30N(約3Kg)とされている。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問7)
周術期管理チームテキスト第4版 p548
問題8【脊椎の生理的弯曲について】
仰臥位で最も低く位置する脊椎は?
回答
4:T5(第5胸椎)
👇
脊椎の生理的曲湾
仰臥位の状態ではL3が高く、T5が最も低くなる。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問8)
周術期管理チームテキスト第4版 p285
問題9【末梢静脈路確保について】
間違っているものは?
- 全身麻酔の際は20G以上の留置針が望ましい
- はじめは血管の末梢側から穿刺するのが望ましい
- 穿刺する際は正中皮静脈や橈骨皮静脈の末梢側を選択するのが望ましい
- 屈曲時や閉塞しやすい関節部は避けるべきである
回答
3:穿刺する際は正中皮静脈や橈骨皮静脈の末梢側を選択するのが望ましい
👇
正中皮静脈は正中神経損傷、橈骨皮静脈の末梢側は橈骨神経損傷の可能性があるので、選択しないことが望ましい。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問9)
周術期管理チームテキスト第4版 p243
問題10【局所麻酔薬中毒について】
20%脂肪乳剤による治療について間違っているものは?
- まずは1.5mL/Kgを1分以上かけて静注する
- その後0.25mL/Kg/minを持続投与開始する
- 循環が安定したら直ちに投与を中止する
- 推奨される投与量の上限は最初の30分で約10mL/Kgである
回答
3:循環が安定したら直ちに投与を中止する
👇
循環が安定しても、最低10分は持続投与をおこなう。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問10)
周術期管理チームテキスト第4版 p218ー219
局所麻酔薬中毒への対応プラクティカルガイド p6
問題11【抗血栓療法について】
間違っているものは?
- 手術前まで抗血栓療法が必要な場合は、術前に未分画ヘパリン持続投与に切り替える
- 未分画ヘパリンはPT₋INRで凝固能のモニタリングが可能である
- 抗血小板薬は拮抗薬がない
- 未分画ヘパリンの拮抗にはプロタミンを使用する
回答
2:未分画ヘパリンはPT₋INRで凝固能のモニタリングが可能である
👇
未分画ヘパリンはAPTT
ワルファリンはPT₋INR
それぞれ凝固能のモニタリングが可能である。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問11)
周術期管理チームテキスト第4版 p506
問題12【末梢神経障害について】
間違っているものは?
- 尺骨神経麻痺の主な症状は母指・指示の感覚障害である
- 腕神経叢麻痺の主な症状は上肢の運動障害・感覚障害である
- 橈骨神経麻痺の主な症状は手関節の背屈障害である
- 総腓骨神経麻痺の主な症状は下垂足である
回答
1:尺骨神経麻痺の主な症状は母指・指示の感覚障害である
👇
尺骨神経麻痺の症状は小指・環指小指側1/2の掌背側の感覚障害である。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問12)
周術期管理チームテキスト第4版 p530ー532
問題13【術前の循環評価について】
4METs以上の活動度はどれ?
- 立位(会話、電話、読書)ができる
- 電動アシスト付き自転車に乗る
- ゆっくりした歩行(平地、遅い=53m/分)
- 階段をや坂を上る(ゆっくり)
回答
4:階段をや坂を上る(ゆっくり)
→4METs
👇
- 立位(会話、電話、読書)、皿洗い
→1.8METs - 電動アシスト付き自転車に乗る
→3.0METs - ゆっくりした歩行(平地、遅い=53m/分)
→2.8METs
虚血性心疾患を有し、4METsの運動負荷で虚血症状がある患者では術前治療の適応について検討する必要がある。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問13)
周術期管理チームテキスト第4版 p398ー401
厚生労働省/生活活動のメッツ表
問題14【気管支喘息について】
間違っているのはどれ?
- 発作の原因には、気管挿管や抜管による物理的刺激も含まれる
- 発作以後も、気道過敏性が数週間継続する
- 気管支痙攣発生の危険因子には喘息発作の既往がある
- ネオスチグミンは気管支喘息の患者にも安全に使用できる
回答
4:ネオスチグミンは気管支喘息の患者にも安全に使用できる
👇
ネオスチグミンは発作を誘発することがある
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問14)
周術期管理チームテキスト第4版 p264ー265・p404ー405
問題15【妊娠における解剖・生理学的変化について】
間違っているのはどれ?
- 妊娠・分娩の進行に伴い上気道粘膜の浮腫が増強するとされている
- 横隔膜が挙上され、機能的残気量が減少する
- 妊娠経過とともに心拍出量が低下する
- 妊婦は凝固能亢進状態となる
回答
3:妊娠経過とともに心拍出量が低下する
👇
妊娠経過とともに心拍出量が増加する。
(妊娠24~32週で最大)
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問15)
周術期管理チームテキスト第4版 p715
問題16【輪状軟骨圧迫について】
間違っているのはどれ?
- Sellick法とも呼ばれる
- 迅速導入の際に使う手技である
- 圧迫する際、押す力は30Nである
- 輪状軟骨圧迫では誤嚥を防げない
回答
4:輪状軟骨圧迫では誤嚥を防げない
👇
輪状軟骨圧迫の目的は誤嚥の防止である。
胃から食物の逆流を防ぐことができる。
ちなみに、BURP法では誤嚥を防げない。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問16)
周術期管理チームテキスト第4版 p548
問題17【Child-Pugh分類について】
間違っているのはどれ?
- Child-Pugh分類は、肝硬変の重症度分類である
- 項目は、脳症、胸水、血清ビリルビン、血清アルブミン、プロトロンビン時間である
- 分類Bの患者は、周術期管理を最適化した上で手術が可能とされている
- 分類Cの患者は、待機的手術の再検討が推奨されている
回答
2:項目は、脳症、胸水、血清ビリルビン、血清アルブミン、プロトロンビン時間である
👇
Child-Pugh分類の項目は、脳症、腹水、血清ビリルビン、血清アルブミン、プロトロンビン時間である
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問17)
周術期管理チームテキスト第4版 p416ー417
問題18【気腹による影響について】
間違っているのはどれ?
- 気腹を開始すると呼気終末二酸化炭素分圧が上昇する
- 気腹中は心拍出量が低下する
- 気腹中は尿量が少なくなる
- 気腹圧は30mmHgを限界圧とする
回答
4:気腹圧は30mmHgを限界圧とする
👇
気腹圧は15mmHgを限界圧とする。
合併症を防ぐため、できる限り気腹圧は低く設定する。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問18)
周術期管理チームテキスト第4版 p701ー702
問題19【開腹手術について】
間違っているのはどれ?
- 手術操作では、下大静脈の圧迫により低血圧をきたすことがある
- 手術操作では、腸間膜牽引により急激な血圧上昇をきたすことがある
- 低体温をきたしやすい
- 筋弛緩が必要である
回答
2:腸間膜牽引により、血管収縮物質が放出され急激な血圧上昇をきたす
👇
腸間膜牽引により、血管拡張物質が放出され急激な血圧低下をきたす。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問19)
周術期管理チームテキスト第4版 p664ー665
問題20【開頭手術について】
間違っているのはどれ?
- 揮発性吸入麻酔薬は脳代謝率を上昇させる
- ロクロニウムは脳血管に影響を与えないので安全に使用できる
- 生理的状態では、頭蓋内圧は8~12mmHgの範囲で保たれている
- 虚血脳の場合、高血糖は神経学的予後が悪い
回答
1:揮発性吸入麻酔薬は脳代謝率を上昇させる
👇
揮発性吸入麻酔薬は脳代謝率を低下させる。
しかし、高濃度になると脳血流量が増加し、頭蓋内圧が上昇する。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問20)
周術期管理チームテキスト第4版 p697ー699
問題21【不整脈について】
ペースメーカーが必要なものはどれ?
- 心房細動
- 心房粗動
- Wenckebach型房室ブロック
- 完全房室ブロック
回答
4:完全房室ブロック(Ⅲ度房室ブロック)
👇
完全房室ブロック(Ⅲ度房室ブロック)
心房から心室に刺激がまったく伝わらない状態。
心拍数45回/分以下の場合は、アダムス・ストークス発作を起こすリスクが高い。
ペースメーカの適応。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問21)
周術期管理チームテキスト第4版 p314ー315
すぐ引けるモニター心電図 p46-47・60ー67
問題22【低酸素血症について】
間違っているのはどれ?
- 肺胞低換気では、Paco₂が低下する
- 低酸素の原因は、肺胞の酸素分圧の低下である
- リザーバーマスクは吸気時の酸素濃度を高めることができる
- 全身麻酔を行うと低酸素血症を生じることが多い
回答
1:肺胞低換気では、Paco₂が低下する
👇
肺胞低換気では、Paco₂が上昇する。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問22)
周術期管理チームテキスト第4版 p616
問題23【腎性腎障害について】
原因について間違っているのはどれ?
- 糸球体腎炎
- 尿細管障害
- 尿路結石
- 間質性腎炎
回答
3:尿路結石
👇
腎性腎障害は、器質的な腎疾患や腎組織の循環不全などによって腎障害が生じる。
※「尿路結石」は、腎後性腎障害の原因となりうる。
※参考文献
22023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問23)
周術期管理チームテキスト第4版 p648ー649
問題24【小児の麻酔について】
間違っているのはどれ?
- プロポフォールは、小児の全身麻酔管理には禁忌である
- 早産児は全身麻酔後に術後無呼吸を起こすリスクが高い
- 新生児では心拍数80bpmを下回ると脳血流低下をきたす
- 新生児や小児の場合、喉頭鏡は直型(Miller)を使用する
回答
1:プロポフォールは、小児の全身麻酔管理には禁忌である
👇
プロポフォールは、小児の全身麻酔管理には広く使用されている。
一方で、集中治療における人口呼吸中の鎮静での使用は、添付文書に禁忌と明記されている。
※プロポフォール症候群
高用量プロポフォールの長時間投与が誘因としてあげており、発症機序は不明。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問24)
周術期管理チームテキスト第4版 p729ー737
問題25【術前に評価すべき12の危険因子について】
間違っているのはどれ?
- 女性
- 歯牙の存在
- 46歳以上
- 太い首
回答
1:女性
👇
【術前に評価すべき12の危険因子】
- マランパチ Ⅲ or Ⅳ
- 頚部放射線後、頚部腫瘤
- 男性
- 短い甲状オトガイ間距離
- 歯牙の存在
- Body Mass Index 30 kg/m2以上
- 46 歳以上
- アゴひげの存在
- 太い首
- 睡眠時無呼吸の診断
- 頚椎の不安定性や可動制限
- 下顎の前方移動制限
日本麻酔科学会気道管理ガイドライン 2014(日本語訳)
より安全な麻酔導入のために/日本麻酔科学会
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問25)
周術期管理チームテキスト第4版 p267
日本麻酔科学会気道管理ガイドライン 2014(日本語訳)
より安全な麻酔導入のために/日本麻酔科学会 p7
問題26【術前一般検査について】
間違っているのはどれ?
- 心疾患や肺機能障害がある患者は、Hb10g/dL程度に維持することが推奨される
- 脊椎くも膜下麻酔を安全に行える血小板数は5~8万/µL以上である
- 硬膜外麻酔を安全に行える血小板数は4~5万/µL以上である
- カリウムは腎不全では上昇し、利尿薬の投与で低下することが多い
回答
3:硬膜外麻酔を安全に行える血小板数は4~5万/µL以上である
👇
硬膜外麻酔を安全に行える血小板数は8~10万/µL以上である。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問26)
周術期管理チームテキスト第4版 p383ー384
問題27【Type & Screenについて】
間違っているのはどれ?
- 輸血の可能性が低い場合でも、血液製剤を手術室に確保しておく
- Type & Screenとは、交差適合試験は実施せずに血液製剤を準備する方法である
- 輸血血液の有効利用を図ることを目的としている
- 輸血が必要になった場合、血液型は事前に登録していたデータを用いてもかまわない
回答
1:輸血の可能性が低い場合は、必ずしも血液製剤を手術室に確保しておく必要はない
👇
【Type & Screen】
ABO血液型およびRhD血液型の判定(Type)ならびに不規則抗体スクリーニング(Screen)おこない、交差適合試験は実施せずに血液製剤を準備する方法。
目的は、輸血血液の有効利用を図ること。
赤血球のAまたはB抗原を調べるオモテ検査と、血清中の抗Aまたは抗B抗体を調べるウラ検査の両方をおこなう。
輸血が必要な場合は、ABO血液型をオモテ試験により確認するか、生理食塩液による主試験のみ行い、異常がなければ交差適合血とし輸血する。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問27)
周術期管理チームテキスト第4版 pp472ー473
問題28【高血圧患者の術前評価について】
間違っているのはどれ?
- 麻酔薬による循環抑制、術中の出血などにより循環が不安定になりやすい
- 高血圧患者は、低血圧の際に臓器灌流低下に陥りやすい
- α遮断薬を手術当日にも継続すると重篤な低血圧をきたすリスクがある
- β遮断薬の急激な中止は交感神経刺激の亢進が生じるリスクがある
回答
3:α遮断薬を手術当日にも継続すると重篤な低血圧をきたすリスクがある
👇
ARBとACE阻害薬を手術当日にも継続すると重篤な低血圧をきたすリスクがある。
β遮断薬の急激な中止は交感神経刺激の亢進が生じるリスクがある。
そのため、術前内服はARBとACE阻害薬を除いて手術当日まで継続するのが一般的である。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問28)
周術期管理チームテキスト第4版 p399ー400
問題29【NICEによる帝王切開の緊急度分類について】
間違っているのはどれ?
- カテゴリー1(超緊急)…臍帯脱出
- カテゴリー1(超緊急)…常位胎盤早期剝離(重症)
- カテゴリー2(緊急)…分娩前出血(母体の循環動態が安定している場合)
- カテゴリー2(緊急)…予定帝王切開の妊婦が陣発前に破水
回答
4:カテゴリー2(緊急)…予定帝王切開の妊婦が陣発前に破水
👇
「予定帝王切開の妊婦が陣発前に破水」はカテゴリー3(準緊急)である。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問29)
周術期管理チームテキスト第4版 p448
問題30【腹臥位手術について】
間違っているのはどれ?
- 6時間以上の全身麻酔を要する手術は「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」の対象である
- 低換気に伴う二酸化炭素蓄積のリスクが高い
- 体位変換は、呼吸回路との接続が外れないように注意して行う
- 腹部の圧迫により、静脈還流が障害される
回答
3:体位変換は、呼吸回路との接続が外れないように注意して行う
👇
体位変換は、呼吸回路との接続を外してから行う。
※参考文献
2023年度周術期管理チーム認定 筆記試験問題・解答(A問題/問30)
周術期管理チームテキスト第4版 p533ー534
療養病棟3年(准看)→手術室6年(正看)
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オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
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