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しゅがー
手術室看護師
准看護師3年(療養病棟)
正看護師6年(手術室)

【資格】
・正看護師
・YMAA認証マーク取得
・KTAA認証マーク取得

【Instagram】
🌸メディカ出版│月刊誌「オペナーシング」にエッセイ連載
🌸メディカ出版│学び方を学ぶ、選択肢を増やす「メディカLIBRARY」にエッセイ連載
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手術室オンコールのリアル|手当相場・翌日勤務はどうなる?1,376人に聞いた実態【勤務間インターバル制度】

手術室で働く私たちにとって、避けて通れないのが「夜中の呼び出し」

寝ているときに呼び出されて、慌てて病院へ。
無事に手術が終わって帰宅したのは朝方…。
シャワーを浴びたらすぐ出勤。

そんな生活が当たり前になっている方も多いのではないでしょうか。

でも、ふと気になりませんか?
待機手当って、よその病院はいくらもらってるんだろう。
月の待機回数、うちは多すぎない?
呼び出しの翌日、そのまま日勤なのって普通なの?

この記事では、手術室看護師のオンコールにまつわる気になるアレコレを、公的データとInstagramで集めたアンケート(1,376票)をもとにまとめました。
後半では、いま話題の勤務間インターバル制度についても分かりやすくお伝えします。

自分の職場の条件は「普通」なのか。
そして、体と安全のために「休むべきときに休める環境」とは。
一緒に考えてみませんか?

この記事を書いた人
しゅがー
もくじ

オンコール手当の相場はいくら?

オンコールについて語るうえで、やっぱり気になるのが「手当、いくらもらえるの?」というところ。
実はオンコールの手当には、2つの種類があります。

①待機手当(オンコール手当)
呼び出しがあってもなくても、「待機していること」自体に支払われる手当です。

②呼び出し時の手当(時間外手当)
実際に呼び出されて出勤した場合、その労働時間に対して支払われるもの。
こちらは手当というより、時間外労働(残業)としての賃金です。

待機手当の相場は1回1,000〜3,000円

日本看護協会の「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査報告書」によると、看護師のオンコール待機手当は1回あたり1,000〜3,000円が相場とされています。

実際、私のInstagramに寄せられた声でも「平日2,000円・休日4,000円」といった金額が多く、おおむねこの相場と重なります。

でも現実は…約20%が「オンコール手当ゼロ」

ただ、Instagramでアンケートを取ったところ、約20%の方が「オンコール手当ゼロ」、さらに約半数の方が「手術室手当ゼロ」という結果に。
相場以前に、「そもそも支給されていない」病院が少なくないのが現実なんです。

待機時間は原則として労働時間にカウントされないため、待機手当を出すかどうか、いくら出すかは病院の規定次第。
ちなみに私が以前いた手術室では、手術室手当とオンコール手当を合わせて月5万円。
手当の有無だけで、年間60万円の差がつく計算です。

呼び出されたら「時間外労働」

一方で、実際に呼び出されて手術に入った時間は、れっきとした労働時間です。
深夜(22時〜5時)の呼び出しなら、時間外手当に加えて深夜割増もつきます。

ここで確認しておきたいのが、自分の病院の給与明細

  • 待機手当は1回いくらか(そもそも支給されているか)
  • 呼び出し時の勤務が、時間外としてきちんと計算されているか
  • 深夜割増が反映されているか

「呼ばれて働いたのに、待機手当しか出ていなかった」というケースは、確認する価値ありです。

一晩気を張って2,000円か…と思った方、私もです。

オンコールは月に何回くらい?

手当の次に気になるのが、「みんな、月に何回くらい待機してるの?」というところ。

日本看護協会の「2024年度 看護職員の賃金に関する実態調査報告書」によると、看護師が1ヶ月にオンコール待機を担当した回数は、平均で5〜9回程度
勤務先別に見ると、病院は比較的少なく、クリニックや介護施設では多くなる傾向があります。

ただ、この数字はあくまで看護師全体の平均。
手術室のオンコール回数は、「手術室のスタッフ数」と「緊急手術の多さ」でほぼ決まります

手術室のオンコール回数を左右する条件

  • スタッフの人数
    待機はスタッフ全員で回すことがほとんど。
    20人の手術室と8人の手術室では、単純計算で回ってくる頻度が2倍以上違います。
  • 救急の受け入れ体制
    二次救急・三次救急を受けている病院ほど、夜間の緊急手術が多く、呼び出される確率も上がります。
  • 夜勤体制の有無
    手術室に夜勤者を置いている病院では、オンコール自体がない、または少ないことも。

つまり、「月2回・ほぼ呼ばれない」手術室もあれば、「週2回待機・高確率で呼ばれる」手術室もあり、同じ手術室看護師でも負担はまったく別物なんです。

「オンコール、こんなに多いのはうちだけ?」とモヤモヤしている方は、まず自分の待機回数と呼び出し率を数えてみると、客観的に比べる材料になりますよ。

オンコール待機中はどう過ごす?お酒・外出・お風呂は?

はじめてオンコール待機を任されたとき、意外と迷うのが「待機中って、何をして過ごしていいの?」という問題。
ルールは病院ごとに違いますが、共通する考え方は「呼ばれたら、すぐに手術に入れる状態でいること」です。

お酒は基本NG

待機中の飲酒は、ほとんどの病院で禁止されています。
明文化されていなくても、飲酒した状態で手術につくことはできないので、実質NGと考えておくのが安全です。
「今日は待機だから飲めない…」は、手術室看護師あるあるですね。

外出は「病院に◯分で着ける範囲」

買い物や外食など、普段どおりの外出はOKなことが多いです。
ただし「連絡から30分以内に到着できること」のように、到着までの目安時間を決めている病院が多いので、行動範囲は自然とそこで決まります。
家と病院が遠い場合、そもそも待機を担当できないケースもあるため、転職時には確認しておきたいポイントです。

お風呂・睡眠は「電話に気づける工夫」を

お風呂に入るのも、寝るのももちろんOK。
ただ、怖いのが「着信に気づかなかった」パターンです。

  • 入浴中は防水ケースでスマホを浴室に持ち込む
  • 就寝時は着信音を最大+枕元に置く
  • マナーモード解除を寝る前に指差し確認

私も、お風呂中にオンコールの電話があり、髪の毛を半乾き状態で病院に行ったことがあります…。

このあたりは、待機経験者なら誰もが通る道。
自分なりの「気づける仕組み」を作っておくと、待機中の安心感が全然違います。

…とはいえ、気は休まらない

ルール上は自由に過ごせても、「鳴るかもしれない」と思いながらの時間は、本当の意味では休めないんですよね。
呼ばれなくても疲れる。
それがオンコール待機の一番の負担かもしれません。

だからこそ、待機1回あたりの手当や回数だけでなく、「呼ばれたあとにちゃんと休めるか」まで含めて考えることが大切です。

夜中のオンコール、対応後そのまま日勤!?

リアルな現場の声「そのまま日勤、ほんとキツい…」

「夜中に呼び出されて手術対応 → そのまま日勤」という流れ、実は珍しくありません。
私自身も、何度も経験があります。
夜中に緊急手術のコールが入り、終わるころには外がうっすら明るくなってきていて…。
「このまま着替えて出勤しなきゃ」なんて朝が、何度あったことか…。

体も頭もフラフラの状態で勤務を続けるのは、心身への負担だけでなく、ミスや事故のリスクにもつながりかねません。
「せめて半日でも休ませて…!」というのが、現場の正直な声ですよね。

アンケート結果から見えた勤務実態

筆者のInstagramより

Instagramで「夜中の呼び出し後、翌日は休みになりますか?」というアンケートを実施したところ、このような結果になりました。

「夜中の呼び出し後、翌日は休みになりますか?」

有給休暇42%(574票)
代休18%(249票)
そのまま日勤40%(553票)

なんと、約4割の方が「そのまま日勤」という結果に…!

24時を過ぎる手術も普通にある中で、帰宅してシャワーを浴びて、また出勤するなんて、もはや体力勝負。
「これってほんとに普通なの?」「もっとちゃんと休んでいいんじゃ…」と思わずにいられませんでした。

勤務間インターバル制度ってなに?

「夜中に呼び出されて、そのまま日勤…。でも、これって本当に当たり前のことなの?」
手術室で働く中で、こんな疑問を感じたことはありませんか?

医療の現場では、「患者さんのためなら…」と、つい無理をしてしまいがち。
でも、私たちが元気でなければ、安全な医療は提供できません。

この制度は、そんな当たり前だけど忘れがちな「休息の大切さ」に、スポットを当てたもの。
今回はその内容と、医療現場でどう活かせるのかを一緒に見ていきましょう。

努力義務!勤務間インターバル制度とは?

「勤務が終わったら、ちゃんと休む」。当たり前のようでいて、医療現場ではなかなか難しいこのルールを支えるのが、勤務間インターバル制度です。

この制度は、「前の勤務が終わってから次の勤務が始まるまでに、一定時間以上の“休息”を取りましょう」という仕組みで、2019年から事業主の努力義務として国が推奨しています。
ここでいう“休息”とは、単なる空き時間ではなく、しっかり体と心をリセットできる時間のこと。

たとえば、夜遅くまで働いた場合には「翌朝は少し遅めに出勤する」などして、インターバル(休息時間)を確保する工夫が求められます。
残業を制限したり、翌日の勤務開始を遅らせたりといった運用も、一つの方法です。

特に手術室のように不規則で緊張感のある職場では、こうした制度があることで安心して働ける環境が整っていくはず。
それに、「しっかり働いて、ちゃんと休む」ことが、患者さんへの安全にもつながるのでは…?

勤務間インターバル、具体的に何時間あければいいの?

出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/000474499.pdf

勤務間インターバル制度を語るうえで、気になるのが「具体的に何時間あければいいの?」というポイント。
日本看護協会が以前から示している目安では、「勤務と勤務の間は11時間以上あけるのが理想」とされています。

2023 年に実施された「病院看護実態調査」では、「勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける」を勤務表作成基準に盛り込んでいると回答した病院は 67.1%!
現場でも少しずつ意識が変わってきていることがわかります。

ただ、「理想はわかるけど、実際には人手不足で厳しい…」という声があるのも事実。
だからこそ、インターバルをただの“目安”ではなく、病院全体のルール(制度)としてしっかり組み込むことが大切になってきますね。

勤務間インターバル制度=「スタッフの健康や生活を大切にしている」職場

「今の職場、ずっと無理して働き続けてるけど、このままでいいのかな…」
そんなふうに感じて転職を考え始めたとき、意外と見落とされがちなのが“休める仕組みがあるかどうか”。

勤務間インターバル制度がしっかり機能している職場は、単に「休める」だけではなく、「スタッフの健康や生活を大切にしている」職場でもあるということですよね。

これまでの医療現場は、「気力と体力でなんとか乗り切る」ことが当たり前とされてきました。
でも今は、「ちゃんと休めることも、働き方の大切な一部」という考え方にシフトしてきています。

転職活動をするとき、「休む権利が守られているか」「勤務間インターバル制度が導入されているか」は、長く働ける職場を見極めるポイントのひとつになりそうです。
自分の健康と未来のために、こうした制度の“ある・なし”にも、ぜひ目を向けてみてくださいね。

※参考
「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドライン」(日本看護協会)p34
「2023 年 病院看護実態調査 報告書」(日本看護協会)表57 夜勤・交代制勤務を行う部署における勤務表作成基準に含まれる内容 p35

手術室におけるインターバル制度

手術室で働いていると、オンコールの呼び出しは避けられないもの。
「いつでも手術できるように」って待機してるだけでも、気が抜けないんですよね。
夜でも「もし鳴ったら…」と思うと、ぐっすり眠るのは難しかったりします。

そんな中で、実際に呼び出されて夜中に手術へ。
そしてそのまま朝から日勤なんて流れ、経験したことがある方も多いのではないでしょうか?
夜に出動して、ほとんど寝ないまま勤務が続くのは、体にも心にもかなりの負担になります。

だからこそ最近では、「夜に呼び出されたあとは、ちょっと休んでから出勤していいよ」とか、「特別休暇をつけて、インターバル(休息時間)を確保しよう」なんて取り組みをしている手術室も出てきています。

ちゃんと休む時間があることで、ミスも減るし、自分の体も守れる。
そんな“当たり前”が、もっと広がってほしいなと思います。

勤務間インターバル制度を導入していない理由|「声を出すこと」も、一歩かもしれない

出典:「勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル_医療業版」(厚生労働省)p9

こちらは、勤務間インターバル制度をまだ導入していない医療機関に対して行われた調査結果です。
その中で注目したいのが、「職員からの要望がないから」という理由。
なんと24.2%の施設が、そう答えているんです。

裏を返せば、「現場から声が上がれば、動き出す可能性がある」ということ。

「うちではまだ無理かも」「制度なんて遠い話だし…」と思ってしまう気持ちもわかります。
でも、制度がない=関心がない、というわけではありません。
“声が届いていないだけ”という現実もあるのかもしれません。

もちろん、すぐに大きく変えるのは難しいかもしれません。
それでも、「夜中のオンコール明け、そのまま日勤はきついです」と、ほんの一言でも伝えてみること。
それが、周囲の気づきや制度の第一歩になることもあるんです。

そしてちょうど今、2025年3月に厚労省から発行された最新のマニュアルが公開され、勤務間インターバル制度の必要性や導入のポイントが改めて整理されています。
これもまた、声を届けるきっかけのひとつになるかもしれません。

誰かが声を上げることで、「そう感じていたのは自分だけじゃなかった」と安心する仲間が、きっとそばにいます。

※参考
「勤務間インターバル制度導入・運用マニュアル_医療業版」(厚生労働省)

看護師が“休む”ことをもっと大切にしていい

「責任感」が強すぎて、自分を後回しにしていない?

手術室で働いていると、「自分が行かないとまわらない」「ここで抜けたら誰が代わりに…」と、つい無理をしてしまう場面がたくさんありますよね。
それは、看護師としての責任感が強いからこそ。
患者さんやチームのためにがんばる姿勢は、本当に尊いものです。

でも、そんなふうに頑張りすぎることが、知らず知らずのうちに自分の体と心をすり減らしてしまうことも。
「体調が悪くても、周りに迷惑をかけたくないから」と休めなかったり、「呼び出しがあるかも…」と眠れなかったり。
そんな日々が積み重なると、いつか限界が来てしまいます。

まずは、自分を後回しにしすぎていないか、ふと立ち止まって見直してみてもいいかもしれません。

休息は「甘えじゃない」、安全の一部

休むことって、なんとなく「申し訳ない」と感じてしまいませんか?
でも実は、“ちゃんと休むこと”こそが、看護の質と安全を守るために欠かせない大切な土台なんです。

勤務間インターバル制度の本質は、「働いたら、ちゃんと休もう」というシンプルなもの。
でもそれが実現できることで、集中力や判断力が保たれ、ミスや事故の予防にもつながっていきます。

自分の体調や気力を整えることは、患者さんの安全にも直結しています。
だから、休むことは甘えではなく、専門職としての責任の一部。

「安心して休める仕組み」がもっと広がっていけば、私たちも、そして患者さんも、もっと笑顔で過ごせるはずです。

オンコールなし・少なめの手術室で働くには

ここまで読んで、「そもそも、オンコールの負担が少ない職場ってないの?」と思った方もいるかもしれません。
結論から言うと、あります
手術室の働き方は、病院のタイプによって大きく変わるからです。

オンコールが少ない・ない職場のタイプ

  • 予定手術が中心の病院
    救急の受け入れが少ない病院では、夜間の緊急手術自体がまれ。待機はあっても呼ばれる確率が低めです。
  • 手術室に夜勤体制がある大病院
    基本的に夜勤者が緊急手術に対応するため、オンコールがない、または回数が少ない体制になっていることも。
  • 日勤のみのクリニック・手術センター
    眼科や整形外科や日帰り手術施設など、そもそも夜間の手術がない職場です。

「オペ看を続けたいけど、オンコールがつらい」という場合、手術室看護師を辞めなくても、待機のない働き方を選ぶ道があるということです。

求人票でチェックしたい3点

転職を考えるときは、この3つを必ず確認しましょう。

  1. オンコールの有無と月の回数(「月◯回程度」と具体的に書かれているか)
  2. 待機手当と呼び出し時の扱い(待機1回いくらか、呼び出し時は時間外扱いか)
  3. 呼び出し翌日の勤務(休みになるのか、そのまま日勤なのか)

ただ、正直なところ、この3点まで求人票にきちんと書かれていることは多くありません。
特に「呼び出し翌日の勤務がどうなるか」は、病院に直接聞きにくいうえ、入職してみないと分からない部分でもあります。

こうした細かい条件は、手術室の求人に詳しい転職エージェントに確認してもらうのが確実です。
待機回数や手当額、翌日の勤務体制まで、代わりに病院へ問い合わせてくれます。
「今すぐ転職するわけじゃないけど、自分の職場の条件が普通なのか知りたい」という情報収集だけでも使えますよ。

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おわりに|「ちゃんと休む」を、もっと当たり前に

オンコール対応も、私たち手術室看護師の大切な仕事。
でもそのぶん、休むタイミングを逃してしまったり、自分のことを後回しにしがちなのも事実です。

勤務間インターバル制度は、医療者と患者の安全を守る“休むためのルール”として生まれた仕組みです。
働き方の選択肢が増えてきた今だからこそ、「無理せず働ける環境かどうか」を自分の中で見つめ直してみることも大切なのかもしれません。

まずは、知ることから。
そして、自分の体に耳を傾けることから。
「ちゃんと休む」を当たり前にできる職場づくり、一緒に考えていきましょう。

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