「手術室の経験を活かして、中材で働いてみたい」
「でも、中材の求人ってどこで探せばいいの?」
そんなふうに思ったことはありませんか?
中央材料室(中材)は、手術や処置で使う器械の洗浄・滅菌・供給を担う部署です。
手術室の安全を陰で支える、なくてはならない存在です。
看護師が中材に関わる働き方は、大きく分けて2つあります。
- 病院に勤めて、手術室と中材を兼務する
- 中材の業務を受託している委託会社に転職する
この記事では、中材の仕事内容や給料、委託会社で働く方へのインタビュー、そして働き方別の求人の探し方を紹介します。
中央材料室とは?

病院内で手術や検査、処置に使用される医療器材の洗浄や滅菌、供給、回収を行う部門。
中央材料室は、手術室だけではなく、病院内で重要な役割を果たす部門です。
略称として「中材(ちゅうざい)」と呼ばれるのが一般的です。
「中央滅菌室」や「滅菌管理室」、「サプライセンター」と呼ばれることもあります。
中央材料室の役割
中央材料室の主な役割は、診療や手術で使用された医療器材を洗浄、乾燥、組立、包装、滅菌し、次の患者に使用しても安全な状態にすること。
手術室では、無菌操作ができないと手術部位感染(SSI)を引き起こす要因になります。
そのため、手術室看護師の新人研修として中材に勉強しにいく場合も!

私がいた手術室では、1週間の中材研修がありました。
中央材料室の仕事内容
中材の仕事は、器械を「回収」してから、また現場に「払い出す」までの流れで進みます。
作業工程
- 分解できる器械は、分解してから洗浄する。
- 用手洗浄 (浸漬洗浄含む)や、機械洗浄(ウォッシャーディスインフェクター・超音波洗浄装置・減圧沸騰式洗浄装置)を使用して洗浄する。
器械の紛失がないよう、事前に器械をカウントを行う。
器材の破損や不具合を発見する役割も担っており、適切なタイミングで修理や交換が必要な器材を報告することも重要な仕事です。
- 汚れ、切れ味の具合などの点検の行う。
- 終わったら、器械をセットし、不織布や滅菌バッグ、コンテナを使用して包装を行う。



私は滅菌バッグの単包シール作業が好きでした!
高圧蒸気滅菌 (オートクレーブ)や酸化エチレンガス (EOG)滅菌など、それぞれの器械に適した滅菌を行う。
- 滅菌インジケータを用いて、滅菌できているかをチェックする。



滅菌インジケータには物理的、化学的、生物学的の3種類!
- 手術室など、各部署に必要な器械を納品する。
器械の中には数が限られているものもあります。
次の手術でその器械が必要な場合、手術室と中材が連携して大急ぎで洗浄・再滅菌を行います。





「たき回し(焚回し)」とも呼ばれていました💡
看護師が中央材料室に関わる2つの働き方
看護師が中材に関わる働き方は、大きく分けて2つあります。
病院で手術室と中材を兼務する


アンケートでは、手術室で働く看護師のうち、中材を兼務している方は13%でした。
手術室と中材を兼務すると、器械に詳しい看護師が直接管理に関わるので、器械の準備ミスが減り、手術の流れもスムーズになります。
現場を知っているからこそ気づける改善点もあり、中材業務の質を高めることにもつながります。



器械のことを一番よくわかっているのは、実際に使っている手術室看護師なのかなと思います。
委託会社で働く
最近は、中材の業務を外部の会社に委託する病院も増えています。
背景にあるのは、コスト削減や人手不足です。
専門の会社に任せることで、効率化や安全性の向上が期待されています。
その流れの中で、手術室の経験を活かして、委託会社へ転職する看護師も少しずつ増えているそうです。
手術器械を実際に使ってきた看護師は、現場のニーズを汲み取りやすく、病院と委託会社の橋渡し役になれますよね。
インタビュー!滅菌サービス業の中の院内委託型のお仕事って?


手術室看護師として働く中で、中材の業務にも関わる機会は多いもの。
しかし、手術室と兼務ではなく、専任として中材業務に従事するケースはあまり一般的ではありません。
そんな中で注目されているのが「院内委託型の滅菌サービス」です。
これは、病院内で手術器材の洗浄・滅菌業務を担う外部業者が、院内スタッフとして常駐し業務を行う形態を指します。
滅菌のプロフェッショナルとして、具体的にどんな業務を担い、どのようなやりがいや課題があるのか?
今回は、実際にこの現場で働く方にインタビューを行い、その魅力に迫ります!



最初に、簡単に自己紹介をお願いします!



都内某大学病院の中央材料室にて責任者をさせていただいています。
入社11年目で、以前は販売や調理など全く未経験からのスタートでした。
中央材料室における看護師の役割



中央材料室における看護師の役割を教えて下さい!



昭和後期までは、OPナースが滅菌していたと聞いてますが、今は大きな病院ほど私たちのような専門業者に委託することが進んでるようです。
しかしながら志は一緒で、安心安全な手術に必要な「減菌」について共に考えていただきつつ、私たちに不足している臨床現場のノウハウを示してもらっています。
具体的にどんなお仕事を?



展開業務があるそうですが、具体的にどんなお仕事をしているんですか?



滅菌物の清潔操作の補助を行っています。
看護師さん未介入の完全委託で、指定された清潔野レイアウトを完成させます。
術前展開や術間展開などありますが、信頼関係あってのことだと思います。
お給料はどのくらい?



中央材料室になるとお給料が低くなる気がして…。



入社される委託業務企業にもよると思いますが、管理職相応の給与設定見込です。
未経験のスタッフが多いので、清潔不潔の指導や看護師目線での指導など、資格を活かしてご指導いただきますから、資格手当や職務手当があります。
また、各現場施設を巡回しクオリティマネジメントやシステム管理をしていただいたりと総合職を目指すことが可能です。
中央材料室の委託業務に向いてる人



どんな人が向いてますか?



この仕事に向いてる人は…
【中央材料室の委託業務に向いてる人】
- 誰かの為に役に立ちたい
- コツコツやるのが好き
- 頼りにされたい
- 自分より相手のことを考えられる人
- 対病院になるが、あくまで会社員であることを理解できる人



看護の知識や経験を活かしながら、コツコツ働ける環境なんですね。
「誰かの役に立ちたい」という気持ちを大切にできる方に合いそうなお仕事だと思いました。
「支えたい」という気持ちを大切にしながら働いている



最後に一言お願いします!



夢と現実とでは違うと言うところ でメンタルに響いたり…
けど、医療の現場で患者さんの為に裏方で役に立ちたいと、私たちと一緒に縁の下から支えてくださってる看護師がいます。



現場ならではの大変さもあると思いますが、その中でも「支えたい」という気持ちを大切にしながら働いている姿が素敵ですね。
中央材料室の役割の重要性を再認識しました!



手術室看護師のお仕事の選択肢に「中央材料室」も入れてみてね!
中材・委託会社の給料の目安


インタビューでも「お給料が低くなる気がして…」という質問をしましたが、実際の求人ではどうなのでしょうか。
中材の業務を受託している委託会社の求人をいくつか調べてみました。
委託会社の給料の目安(正社員)
月給
20万〜25万円前後
年収
300万〜450万円くらい
資格手当(滅菌技士などの滅菌関連の資格)
5,000〜3万円ほど/月
※2026年10月時点、委託会社各社の求人情報をもとにした目安です。最新の条件は各社の求人をご確認ください
主任や副責任者などの役職がついたり、経験者として採用されたりすると、年収は上がっていきます。
経験者向けの求人では、年収450万円以上のものもありました。
看護師資格の手当はつく?
求人票を見る限り、正看護師の資格そのものへの手当は見当たりませんでした。
手当の対象になっているのは、主に滅菌技士などの滅菌関連の資格です。
ただ、インタビューでは「清潔・不潔の指導など、看護師の資格を活かして指導してもらうため、資格手当や職務手当がある」というお話もありました。
看護師としての経験をどう評価してもらえるかは、会社や配属先によって違いそうです。



手術室看護師として働いているときより、年収は下がる可能性もあります。
そのぶん、どんな働き方をしたいのかも含めて比べてみるといいかもしれません。
管理者や教育担当など、看護師経験を活かせるポジションがあるかは、応募前に確認しておくのがおすすめです。
中央材料室で役立つ資格
中材で働くために、特別な資格は必要ありません。
ただ、専門性の高い分野なので、次の資格を持っていると活躍の場が広がります。
中材で役立つ資格
滅菌技師・滅菌技士
日本医療機器学会第1種滅菌技師と第2種滅菌技士がある
滅菌管理士
日本滅菌業協会滅菌業務に関する知識を証明する資格
滅菌消毒業務受託責任者
日本滅菌業協会滅菌管理士の上位資格
これらの資格は、中材で働き始めてから取得する人が多いです。
委託会社の求人の中には、「滅菌技士(師)などの有資格者歓迎」「入社後の資格取得も可能」と書かれたものもありました。
滅菌関連の資格には資格手当がつくこともあります。
長く働くことを考えているなら、取得を目指してみるのもいいかもしれません。
中央材料室の求人の探し方
「中材の仕事に興味があるけど、どうやって探したらいいの?」
そんな声をよく聞きます。
中材の求人は、病院の採用ページや委託会社の採用ページ、医療業界に特化した転職サービスで探せます。
手術室と中材を兼務できる病院を探す
手術室と中材を兼務するスタッフを募集することがあります。
気になる病院がある場合は、公式サイトの採用ページを定期的にチェックしてみてください。
ただ、「中材との兼務があるか」は、求人票だけではわかりにくいもの。
そんなときは、看護師専門の転職エージェントを使うと、担当者に病院の体制を確認してもらうことができます。
看護roo!
初めての転職でも安心して進められるよう、サポートブックが用意されています。
「手術室で働きながら、中材にも関わりたい」といった希望も、担当者に伝えて相談できます。
求人の探し方から転職時の手続きまで、ひと通り分かる
病棟とは別枠で掲載。手当額や勤務形態も明記
自分に向いている職場のタイプが分かる
看護師専門の老舗エージェント
レバウェル看護
求人を「給与順」に並べ替えられるので、お給料を重視したい方に向いています。
手術室の求人を比べながら、中材兼務の有無も担当者に聞いてみましょう。
高収入の職場を探しやすい
求人票に出ないリアルな職場情報が聞ける
多くの看護師から選ばれている
看護師転職サイト顧客満足度調査より
※1 2024年10月末日時点
※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日〜2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20〜29歳 107s、20〜34歳 175s/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)
委託会社で働く
病院以外にも、「院内委託型」の滅菌サービスを行う会社で働くという選択肢があります。
病院の中に常駐して滅菌業務を請け負うスタイルで、看護師の経験が歓迎されることもあります。
代表的な会社と、主な業務内容の一例です。
院内委託型の滅菌サービスを行う会社(一例)
院外型・院内型受託滅菌サービスなど
手術室業務支援サービス(OP-Tek®︎)など
院内滅菌サービスなど
院内滅菌サービスなど
洗浄・滅菌業務、手術室周辺業務など
洗浄・滅菌・手術室補助業務など
※各社の公式サイトより



会社によって業務内容や働き方、待遇が違うので、公式サイトもあわせてチェックしてみてください。
委託会社の求人を探す
委託会社の求人を探すなら、医療・介護業界に特化した求人サイト「ジョブメドレー」が便利です。
上の表の会社のうち、鴻池メディカルやサクラヘルスケアサポートの求人も掲載されていました(2026年10月時点)。
ただし、転職エージェントのように担当者がついて交渉やサポートをしてくれるわけではないため、自分で条件交渉や情報収集をする必要があります。
転職活動を進める際は、ジョブメドレーのような転職サイトを活用しつつ、企業の公式サイトや求人情報もあわせて確認するのがおすすめです。
おわりに
手術室を支える「もうひとつの現場」である中央材料室。
普段はあまり意識されないかもしれませんが、医療の安全を守るために欠かせない場所です。
中材で働く方法は、病院で手術室と兼務するか、委託会社に転職するかの大きく2つ。
どちらを選ぶかで、求人の探し方も変わります。
手術室で器械に触れてきた経験は、中材でもきっと活かせるはずです。
「ちょっと気になるかも」と思ったら、まずは求人を覗いてみてください。
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