手術室看護師1年目は、とにかく覚えることが山積みで毎日が必死ですよね…。
器械の名前や手術手順、解剖知識…どれも重要ですが、最初はただひたすら暗記するだけで精一杯という方も多いのではないでしょうか。
しかし、暗記だけでは、実際の現場で使えるスキルとして身につけるのは難しいものです。
そこで今回は、私が手術室看護師として働いた中で実践してきた勉強方法を詳しくご紹介します!
さらに、実際に使用していたノートの一部も公開しますので、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
忙しい日々の中で効率よく学ぶコツを、一緒に見つけていきましょう!
自著
総合医学社「オペ看ノート」
メディカ出版「メディカLIBRARY」
エッセイ:オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
クラシコ株式会社「NURSE LIFE MIX」
NLMメイトとして記事連載中
記事:オペ看ラボ
漫画:しゅがーは手術室にはいられない
\フォロワー5万人/
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手術室看護師は、どうやって勉強しているの?
看護学校では手術看護は習わない!?
実は、看護学生時代、手術看護はほとんど勉強しないんです。
周術期看護(急性期)の中に、少しだけ触れるくらい…。
私は間接介助と直接介助くらいした習わなかった…
なので、手術室看護師になるとイチからお勉強しないといけないのです…。
明日はこの術式を担当するから、自己学習してきてね!
…こんな感じで、教えてくれるとはいえ自己学習が必要です。
勉強の基本は「理解」から
私は、「書くと覚えやすい」タイプなので、ノートにまとめていました。
でも、ただ暗記するだけでは、自分のスキルに組み込むのは難しいんです。
なので、「理解してから覚える」ことを大切にしています。
術式の理解
手術看護の勉強で最初に大切なのは、術式を理解することです。
どのような手順で手術が進むのか、使用される器械や目的について把握することで、具体的なイメージが湧きやすくなります。
まずは院内の術式マニュアルをチェックしてみましょう。
私がいた手術室では院内のマニュアルがなかったり、
10年以上更新されていなかった…😭
なので、自分でつくりました(笑)
院内マニュアルがない場合は、手術手順が載っている参考書を買うのも一つの手です。
また、術後はオペレコを見るのがおすすめです!(※オペレコ…外科医が書く手術記録の通称)
オペレコには術中所見や手術手技について詳しく書いているので、勉強になります。
解剖生理の理解
解剖生理の知識は、術式を深く理解するための基盤です。
でも、闇雲に勉強しても頭に入らなかった…。
そのため、私は小さい「なんで?」を作ってひとつひとつ解決していきました。
例:腹腔鏡下S状結腸切除術
「へッドダウンをかける」のはなんで?
結腸を切りたいのに、ベッドが水平だと、小腸が骨盤に落ち込んじゃうから結腸が見えない…。
▶
頭側を下げる(へッドダウン/頭低位)と、小腸が上腹部に移動するから、骨盤内が見えるようになる!
解剖学的な位置関係や機能を理解することで、手術中の手技や判断がスムーズになります。
「なぜこの手技が必要なのか」を納得しやすくなりますよね。
解剖生理の勉強は参考書やアプリを使ったよ!
術野を見て、考える
術野を見ることは、現場での勉強の中でもとてもに重要です。
ただ見るだけでなく、「今は何をしているのか」を考えることが成長の鍵!
例えば、「今、胃のどの部分を切っているのか」「次に行う手技は何か」を意識することで、より実践的な知識が身につきます。
術式の流れや解剖の知識を元に考える習慣をつけると、理解が格段に深まります。
このように、「術式の理解」「解剖生理の理解」「術野を見て、今は何をしているのか考える」という3つを柱に勉強を進めると、効率よく知識を身につけられます。
手術室看護師のノートを公開!
私はこんな感じでノートにまとめていました。
オペ看1~2年目に書いたノートです。
物品や手順が古いかもしれません。
ノートの内容は、間違いもあるかもしれません。
内容ではなく、まとめ方の参考にしてくれたら嬉しいです。
左側から手術手順と解剖のメモ、器械出し、外回りの手順
経験は最高の教科書!
自分の失敗から学ぶことは、何よりも重要です
私の場合、分からないことや失敗があったら、必ずその原因を振り返ってノートに追記していました。
初めての吻合方法で、器械出しがスムーズに渡せませんでした…。
原因は、腸吻合のイメージがついていなかったこと。
外回りの時でも、前日に予習。
頭の中で1回手術してみるようにしました。
そうすると「もしかしたら、コレもやるかも…」と予想できるようになりました!
私は忘れ物が多かったので、事前に「やること」をリスト化して対策しましたよ~!
おわりに
手術室看護師の学びは、日々の経験と自分の工夫が大きな力になります。
最初は暗記に頼ることも多いかもしれませんが、理解を深め、術式や解剖の知識をしっかりと紐付けることで、確実にスキルアップにつながります。
そして、ノートに記録を残し、振り返る習慣を持つことで、失敗や課題も次の成長の糧に変えることができます。
どんなに忙しい日々でも、少しずつでも学びを続けることが、将来の自信につながります。
一緒に頑張っていきましょう~!
この記事が、皆さんの勉強や日々の業務に少しでも役立てば嬉しいです。
自著
総合医学社「オペ看ノート」
メディカ出版「メディカLIBRARY」
エッセイ:オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
クラシコ株式会社「NURSE LIFE MIX」
NLMメイトとして記事連載中
記事:オペ看ラボ
漫画:しゅがーは手術室にはいられない
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