「今働いている手術室の環境がつらい…。1年目だけど、他の病院に移りたい」
そんな思いを抱える方もいるのではないでしょうか?
一方で、こんな不安や疑問も頭をよぎりますよね。
「看護技術がまだ身についていないのに転職しても大丈夫?」
「辞めたいけれど奨学金の返済があって動けない…」
実際、看護師としての経験が浅い中で転職を考えるのは、勇気が必要なことです。
しかし、結論から言えば、1年未満で転職するのはアリです。
ただ、大切なのは、自分に合った職場を見つけることと、正しい準備をすること!
この記事では、「1年未満での転職はありなのか?」をテーマに、新卒や経験が浅い方が手術室看護師が転職を目指す際のポイントや、転職を成功させるためのコツについて解説していきます。
少しでも不安が解消され、次の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

自著
総合医学社「オペ看ノート」
メディカ出版「メディカLIBRARY」
エッセイ:オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
クラシコ株式会社「NURSE LIFE MIX」
NLMメイトとして記事連載中
記事:オペ看ラボ
漫画:しゅがーは手術室にはいられない
\フォロワー5万人/
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今、しんどい方は看護師1年目でも転職すべき?

新卒看護師の離職率
「2020年病院看護実態調査報告書」によると、新卒看護師の離職率は8.6%、正規雇用看護職員の離職率は10.6%です。
つまり、1年目で転職を考えることは決して珍しいことではありません。
「今、しんどい」と感じているなら、心の健康を守るためにも転職を検討するのは一つの選択肢です。
特に、「しんどい」という感覚は心身の危険信号。
そのまま我慢し続けて心が折れてしまえば、取り返しがつかなくなることもあります。

一度心が折れてしまうと、取り返しのつかないことも!!
「しんどい」のうちに、対処しましょう。
第二新卒は看護師転職市場で評価されやすい
1年目や新卒で転職を考える方の多くは、「転職が早すぎるのでは?」と不安になるかもしれません。
しかし、実際には「第二新卒」という立場が転職市場で評価されるケースも多いのです。
第二新卒とは、一般的に卒業後1~3年以内の若い求職者を指します。
看護師の場合も同様で、第二新卒は「まだ若く柔軟性がある」「これから長く成長が期待できる」といったポジティブな評価を受けることが少なくありません。
特に、手術室のような専門性の高い現場では、早期からキャリアを切り替えることで、その分だけ経験値を積みやすいというメリットがあります。
また、教育担当者にとっても、全くの初心者に1から手取り足取り教える負担が軽減されるため、スムーズに教育が進められるという点で歓迎されることが多いのです。
奨学金があっても転職はできる?
「しんどいけど奨学金があってやめられない」
「奨学金がなければ他の病院で働きたい」
そう思っている方はたくさんいると思います。
奨学金返済は辛く、長い道のりになることも多いです。
私自身、高校・准看護学校・高等看護学校と全て奨学金を利用して通っており、合計500万円の返済をしてきました。
奨学金返済の大変さはわかっているつもりです。
ただ、奨学金返済は何とかなります!
あなたの心と身体は1つだけです。
辛い、しんどいと思っているのに働き続けて壊れてしまったら取り返しがつきません。
本当にきついときは自分の身体を休めて、ゆっくり労わってあげて下さい。
信頼できる人に相談するのも良いと思います。



私自身は転職してお礼奉公ではなく、180万円を徐々に返していく選択をしましたが、全く後悔はありません。
お金ではなくやりたいことを選んだことで、大変なこともあったけど、手術室で働けて今とても楽しいです!
私のように奨学金があっても転職は可能です。
今の仕事が本当に辛いのであれば、自分の身体が壊れる前に転職を検討してみて下さい。
1年未満で転職するメリットとデメリット


メリット
1. 自分に合った職場環境を見つけられる
早期に転職を決断することで、不適切な環境に長くとどまるストレスを回避できます。
手術室や病棟など、働く分野を変えることで自分の特性やキャリアプランに合った環境に巡り合うチャンスが広がります。
2. 精神的な負担の軽減
「合わない」と感じる環境で無理に働き続けることで、心身の健康を損なうリスクが高まります。
転職することでストレス要因を減らし、健康的な働き方が実現できる可能性があります。
3. 若さゆえの柔軟性が評価される
第二新卒として転職する場合、まだ年齢が若く柔軟性がある点が評価されることがあります。
新しい環境での学びや成長に意欲的であることが好印象を与えやすく、再スタートを切るハードルが低いです。
4. キャリアの方向性を早期に見直せる
職場選びやキャリアプランがミスマッチだった場合、早い段階で修正することで、その後のキャリア形成をスムーズに進められます。
特に手術室のような専門性の高い分野では、早期に移動することで長期的なキャリアにプラスになります。
デメリット
1. 「転職癖がある」と見なされるリスク
1年未満で転職を繰り返すと、「長続きしないのではないか?」という印象を与える可能性があります。
採用担当者に納得してもらえる理由を明確に説明することが必要です。
2. 基本的な看護技術の習得が不十分なまま次の職場に移るリスク
特に新卒1年目では、看護師としての基本的な技術や知識がまだ十分でない場合があります。
次の職場で同じ課題に直面する可能性があるため、転職後も学ぶ姿勢が求められます。
3. 自信喪失につながる可能性
早期に転職を決めた場合、「自分は失敗したのではないか」と自信を失うこともあります。
その結果、新しい職場においても不安を抱えながら仕事に取り組むことになるかもしれません。
4. 教育体制に再度順応する必要がある
転職先での教育体制や職場のルールに適応する必要があります。
場合によっては、再度「新卒のように一から学ぶ」状況になり、負担を感じることもあります。
メリットを活かし、デメリットを乗り越えるには?
- 事前準備を徹底する
自分に合った職場を選ぶために情報収集をしっかり行い、転職エージェントを利用するなどプロの力を借りましょう。 - 転職理由をポジティブに伝える
採用面接では、転職理由を「より成長したい」「自分に合った職場を見つけたい」といった前向きな形で伝えると好印象を与えられます。 - スキルアップの姿勢を持つ
転職先での教育や研修を積極的に活用し、看護技術や知識を補完する姿勢を持ち続けることが大切です。
「1年未満での転職」はリスクとチャンスが表裏一体の選択肢です。
しっかりと準備と自己分析を行い、自分にとって最適な職場を見つけましょう。
1年未満で転職する方法


1年未満で転職する方法について、以下のポイントを抑えながら進めるとスムーズに転職活動ができるかと思います。
1. 自分の希望と転職先の条件を明確にする
転職を決めたら、まずは自分の希望や理想の職場環境を整理することが大切です。
- 職場環境:人間関係や労働条件、設備など、今の職場で悩んでいる点は新しい職場で改善できるか。
- 勤務地:転職先の場所は通いやすいか、家庭とのバランスが取れるか。
- 給与:現在の給与や待遇を見直し、転職後の希望給与を考慮する。
- キャリアアップ:自分の成長を促すために、どんなスキルや知識を深められる職場か。
2. 転職エージェントの利用
転職エージェントを利用することで、次のようなメリットがあります。
- 求人情報の紹介:一般的に公開されていない求人も紹介してくれる。
- 転職サポート:面接対策や履歴書作成のアドバイス、交渉のサポートなど。
- 時間の節約:自分で求人を探す手間を省き、効率的に転職活動を進められます。
特に手術室のような専門的な分野では、転職エージェントを使うことで自分に合った職場を見つけやすくなります。
3. 転職理由をしっかり整理する
転職活動をする際、特に1年未満で転職を決める場合、面接で「なぜ転職を決めたのか?」と問われることがよくあります。
その際の理由を明確にしておきましょう。
回答例 1: 成長を求めた場合
「現在の職場では、手術室看護に携わることで得られた学びも多く、大変貴重な経験となりました。ただ、配属された後に、自分の適性や目指したいキャリアを再考した結果、より専門的な知識やスキルを深められる環境で働きたいと思い、転職を決意しました。御院では、幅広い手術室業務に携わる機会があり、看護師としてさらに成長できると感じて応募いたしました。」
回答例 2: キャリアの方向性を見直した場合
「新卒として働き始めた職場では、先輩方のサポートもあり、基本的な看護技術を学ぶことができました。しかし、自分のキャリアを考えた際、手術室看護師として専門性を深める方向性に進みたいという気持ちが強くなり、早い段階でキャリアを切り替えることを決意しました。御院の教育体制や多職種連携の取り組みに魅力を感じ、ぜひ挑戦させていただきたいと考えています。」
回答例 3: 職場環境にミスマッチを感じた場合
「前職の職場では学ぶ機会も多く、看護師としての第一歩を踏み出すことができました。しかし、配属後に実際の業務内容や働き方が自分の目指していた方向性と異なることを実感しました。今回の転職では、自分の適性や目指すキャリアにより合った環境で看護師としてのスキルを伸ばしていきたいと考えております。」
回答例 4: 過度なストレスによる決断の場合
「新卒として最初の職場では、看護師として働くことの厳しさや責任の重さを感じながら、日々努力をしてきました。ただし、業務の忙しさや自分のキャパシティ以上の負担が続き、心身の健康を保つことが難しい状況となったため、早めに新しい環境で再スタートを切ることを決意しました。御院では、丁寧な教育体制やチーム医療が整っている点に魅力を感じ、ぜひ貢献させていただきたいと考えています。」



前職の職場環境を否定的に話すのは避け、ポジティブな理由を述べるよう心がけましょう。
4. 面接対策を行う
転職理由が1年未満である場合、面接で不安を感じることもあるかもしれません。
面接官は転職の理由やその後の働き方に対して慎重になることもあるため、以下の点に気をつけて準備をしましょう。
- 転職理由:上記で述べたように、前向きな理由を話すことが重要です。
- 自己PR:1年目でも、今までの経験やスキルをどう活かせるか、具体的なエピソードを交えて話すと効果的です。
- ポジティブな態度:前職で学んだことや成長した点を強調し、ポジティブな印象を与えるようにします。
5. 転職後のサポートを確認する
転職後に教育体制が整っているか、サポート体制が充実しているかは非常に重要です。
特に1年未満での転職は新たな職場で不安が多いので、教育や研修の充実度を確認しておきましょう。
- 研修・教育体制:手術室の看護師として成長できる環境が整っているか。
- 指導体制:新卒や経験の浅い看護師をしっかりサポートしてくれる上司や先輩がいるか。
- 職場の雰囲気:人間関係やチームワークが良好か、職場の雰囲気が自分に合っているか。
6. 忍耐力を持って転職活動を進める
転職活動は時間がかかることもあります。
特に1年未満での転職は、希望の条件に合った職場を見つけるのが少し難しいかもしれませんが、焦らずに進めることが大切です。



自分に合った職場を見つけるために、上記のポイントを押さえつつ、慎重に準備を進めてください。
自分の気持ちと身体を最優先に
ここまで、1年未満で転職するメリットやデメリットについてお伝えしてきました。
私自身も、看護師1年目の頃、厳しい先輩方に毎日叱られてばかりでした。
そのうち、「患者さんのための看護」ではなく、「怒られないための看護」をしている自分に気づきました。
それが嫌で自己嫌悪に陥り、心身ともに疲れ果て、「もう消えてしまいたい」と思うほど追い詰められていました。
しかし、転職を決意し、新しい職場で働き始めてからは、信頼できる同僚や先輩に囲まれ、ストレスが少なく余裕のある環境で働けるようになりました。
余裕ができると、自然と看護のお仕事が楽しくなり、「やっぱり私は患者さんのための看護をしたい!」と心から思えるようになりました。
もちろん、「石の上にも3年」という言葉を持ち出し、「最低でも3年は働いた方がいい」とアドバイスする先輩看護師もいるかもしれません。
それも一理ありますが、職場環境が自分に合わない場合、無理に続ける必要はありません。
新卒や1年目であっても、あなたに合った職場で働くことが何より大切です。
自分の気持ちと身体は、何よりも優先されるべきです。
「この職場で良かった!ここなら頑張れる!」と心から思える職場で働けることを願っています。
そして、その選択があなたの笑顔と充実した看護師人生につながりますように。