「手術室って、夜勤がないから給料安いんでしょ?」
手術室で働いていると、一度は言われたことがあるのではないでしょうか。
たしかに、夜勤手当がない分だけ収入は下がります。
でも、手術室看護師の給料を左右しているのは、夜勤だけではありません。
手術室手当とオンコール手当。
この2つがつくかどうかで、年間60万円の差がつきます。
そしてここが問題なのですが、私がInstagramで実施したアンケートでは、49%の方が「手術室手当ゼロ」と回答しました。
2人に1人が、同じように器械出しや外回りをして、同じように針刺しのリスクなどを負いながら、手当なしで働いているということです。
私の場合は、この2つで月5万円ほどの手当がついていました。
この記事では、実際の給与明細をもとに、
- 手術室看護師につく2つの手当
- 手当の有無でどのくらい差が出るのか
- 自分の手当が適正かどうかを確かめる方法
- 求人票に書かれていない手当額を、転職前に調べる手順
をまとめました。
今の待遇にモヤモヤしている方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
手術室看護師の2つの手当

手術室で働く看護師には、病棟とは違う2つの手当があります。
どちらも病院によって名称や金額が違うので、まずはそれぞれを見ていきます。
手術室手当
X線透視下での業務、針刺しのリスク、長時間の手術。
こうした特殊な環境で働くことへの対価として支給される手当です。
金額は病院によってさまざまで、月1万円のところもあれば、月3万円のところもあります。
「手術室手当」という名前で書かれていないこともあります。
- 危険手当
- 特殊業務手当
- 特別手当
- 特殊勤務手当
こうした名称で記載されている場合があります。
給与明細に「手術室」の文字がなくても、実質的にこれにあたる手当が入っていることもあるので、心当たりのない項目があれば、事務に確認してみてください。
オンコール手当
夜間や休日の緊急手術に備えて、自宅などで待機する勤務に対して支払われる手当です。
呼び出されるかどうかにかかわらず、1回あたり定額で支給されることが多いです。
実際に呼び出されて働いた場合は、その時間は労働時間として扱われます。
給与明細では「待機手当」「呼出手当」と書かれていることもあります。
夜勤手当との違い
病棟看護師の夜勤手当は、1回あたり1万円前後が目安です。
月に4〜5回入れば、それだけで月4〜5万円が上乗せされます。
手術室は日勤中心の職場で、夜勤ではなくオンコールで対応している施設が少なくありません。
だから、夜勤手当の分がそのまま収入の差として見えてしまいます。
逆にいえば、手術室手当とオンコール手当がしっかりついていれば、その差はほぼ埋まることになります。
では、実際にどのくらいの差になるのかを見ていきます。
【給与明細公開】手当の有無で、年間60万円の差がつく
では、手当があるかないかで、実際どのくらい違うのでしょうか。
私の職場の金額で計算してみます。

※オンコールは月6〜7回担当した場合の金額です。呼び出されて出勤した場合は、時給換算で別途支給されました。
※手術室手当は「危険手当」「特殊業務手当」など、病院によって名称が異なります。
※金額は私の職場の例です。手当の額は病院によって異なります。
私が勤めていた病院では、オンコール手当と手術室手当の両方が支給されていました。
オンコールは月に6〜7回ほど担当しており、オンコール手当としては約2万円。
呼び出された場合は、出勤した時間に応じて時給換算で追加支給がありました。
さらに、手術室手当として毎月3万円が支給されていました。

夜勤がなくても、それなりのお給料はもらえていました!
月5万円 × 12か月で、年間60万円です。
60万円は、こんな金額です。
- 家族や友人と、温泉旅行に行ける
- 海外旅行なら、航空券とホテル代に足りる
- 習い事など、自分への投資にも使える
同じ手術室で、同じように器械出しと外回りをして、同じように緊急手術に呼ばれて、同じように針刺しのリスクを負って。
それでも「手当があるかないか」だけで、この差がつきます。
そして厄介なのは、この差は自分の職場だけを見ていても気づけないということです。
給料の話は、職場ではしにくいものです。
同期に聞くにしても、同じ病院なら条件は同じ。
他院で働く友人に聞く機会も、そう多くはありません。
「うちはそういうものだから」で10年働けば、差は600万円になります。
「オンコール手当0円・手術室手当0円」給料が低い手術室看護師の現実
手当がゼロ。
それは、あなたの職場だけの話ではありません。
手術室手当ゼロ:49%


手術室では、針刺しのリスクがあったり、X線透視を使う場面、長時間の手術など、集中力や専門性が求められるシーンがたくさんあります。
それにもかかわらず、「手術室手当」が出ないと、精神的にも金銭的にも負担が大きくなってしまいますよね。
夜勤もなく、手術室手当もつかないとなると、病棟勤務よりかなり年収が低くなってしまうケースも。
働く環境の負荷や責任に見合った手当が支給されているか、一度見直してみるのも大切です。
オンコール手当ゼロ:21%


ここまで読んで、「うちはそんなに手当ついてないけど…」と思った方もいるかもしれません。
実際、手当がつかない手術室は珍しくありません。
私がInstagramのストーリーズで実施したアンケートの結果です。
手術室では、夜間や休日の緊急手術に備えてスタッフが待機する「オンコール体制」がある病院が多いですが、そのオンコールに手当がつかない=無償待機という職場も少なくありません。
私がInstagramで実施したアンケートでは、なんと21%の方が「オンコール手当ゼロ」と回答!
ボランティアでオンコールに入っている現状が浮き彫りになりました。



呼び出しに備えてお酒も飲めず、外出も制限されるのに、手当が出ないのはやっぱりつらい…。
「オンコール手当ゼロ」は違法?
ちなみに、「オンコール手当ゼロ」は違法じゃないの!?と、思うのですが、、、
Q_F-16.オンコール待機時間は労働時間に該当するのでしょうか。
A.オンコール待機中に求められる義務態様は、医療機関ごと、診療科ごとに様々であり、
- 呼び出しの頻度がどの程度か、
- 呼び出された場合にどの程度迅速に病院に到着することが義務付けられているか、
- 呼び出しに備えてオンコール待機中の活動がどの程度制限されているか
等を踏まえ、オンコール待機時間全体について、労働から離れることが保障されているかどうかによって労働時間に該当するか否かが個別具体的に判断されることになります。
厚生労働省/医師の働き方改革に関する FAQ(2023 年 6 月7日 ver.)



手当を出す、出さないの判断は、病院に委ねられるみたいです、、、
「手当ゼロ」は当たり前じゃない!まず職場に働きかけるという選択


ゼロから月3万円の手術室手当がつくまで



私の職場の手術室手当、実は先輩たちが交渉して勝ち取ったものだったんです。
私が入職した時点で、その手術室には「オンコール手当」「手術室手当」がありました。
でも実は、この手当は最初からあったものではないそうです。
先輩たちから聞いた話では、以前はオンコール手当はあるのに、手術室手当はまったくついていなかったとのこと。
「どこもこんなものかな」と思っていた先輩の一人が、あるとき「これって本当に当たり前?」と疑問を口にしたのが始まりだったそうです。
周りに話してみると、みんな同じようにモヤモヤしていたことが分かり、そこから同期や先輩と声を揃えて師長に相談。
「業務の内容に見合った手当を考えてもらえませんか」と伝えたところ、最初は曖昧な返答だったものの、その後、月3万円の手術室手当が支給されるようになったと聞きました。
つまり私は、先に動いてくれた人たちのおかげで、入職初日から月3万円を受け取っていたことになります。
もちろん、すべての職場が対応してくれるとは限りません。
それでも「これって変じゃない?」と感じたら、まずは同期や先輩に話してみるといいかもしれません。
「自分だけじゃなかった」と分かるだけでも、何かが動き出すきっかけになることがあります。
変えるのが難しいときは、自分を変えるという選択も
ただ、正直に書いておくと、すべての職場が動いてくれるわけではありません。
師長に相談しても話をはぐらかされる。
「そんなもんでしょ」で流される。
「予算がないから」で終わる。
…そういうケースのほうが、むしろ多いかもしれません。
「おかしい」と思ったことを「おかしくない」とされる環境で働き続けるのは、想像以上に消耗します。
しかもその間も、年間60万円の差は積み上がっていきます。
相手を変えるのが難しいなら、自分が環境を選び直す。
我慢して10年働くより、納得できる条件の職場に移るほうが、結果的に手術室の仕事を長く続けられることもあります。
手術室の仕事自体が嫌いになる前に、環境のほうを変えるという考え方です。
モヤモヤしたら、まずは情報を集めよう


手当がしっかりついている手術室を探す
「手術室は給料が安い」というイメージは、あくまで夜勤手当がない分の話です。
手当が支給される職場なら、前提がまるごと変わります。
オンコール手当が月2万円、手術室手当が月3万円。
この2つがつくだけで月5万円のプラスになり、夜勤なしでも月30万円を超えるケースがあります。
実際、私が働いていた手術室がそうでした。
つまり、同じ「手術室看護師」でも、収入は職場によって年間60万円単位で違うということです。
個人の頑張りでも、経験年数でもありません。
その職場に手当が設定されているかどうか、それだけの差です。
「手術室の仕事は好き。でも収入面で続けられるか不安」
そう感じているなら、仕事のほうを諦める前に、確かめておきたいことがあります。
手当のついている職場が、今どのくらいの条件で募集しているのか。
これを知らないまま「手術室はこんなもの」と結論を出すのは、もったいないです。
ただし、手当の金額は求人票を見ても分かりません
ここが一番の問題です。
実際に手術室の求人を開いてみると、待遇欄に書かれているのはこんな表記です。


- 諸手当あり
- 特殊勤務手当あり
- 各種手当完備
これでは、手当が月3万円の職場も、月5,000円の職場も、まったく同じ文面になります。
年収例が載っていても、それが夜勤ありの数字なのか、オンコールを月何回持った場合なのかも分かりません。
しかも、手術室の待遇を判断するには金額以外にも確認したいことがあります。
- オンコールは月に何回まわってくるのか
- 勤務間インターバル制度はあるのか
これらはどれも、求人票には載りません。
かといって、応募前の段階で病院に直接電話して聞くのは現実的ではありませんし、面接で自分から切り出すのも気が進まないところです。
「聞きにくいこと」を代わりに聞いてもらう
この壁を越える方法が、看護師転職エージェントです。
エージェントは病院の採用担当と直接やり取りしているので、求人票に載っていない情報を持っていることが多く、なければ確認して返してくれます。
そして誤解されやすいのですが、これは「自分で調べられない人が使うもの」ではありません。
病院の内部事情は、どれだけ調べる力があっても外からは見えないからです。
求人票に書かれていない情報を取りにいくための、唯一の現実的な手段だと考えてもらうのが近いです。
さらに言えば、条件交渉を自分の口から切り出さずに済むという利点もあります。
「手当はいくらですか」と病院に直接聞くのは気まずくても、エージェントを通せば当たり前の確認事項として扱われます。
ただし、エージェントならどこでもいい、というわけではありません。
手術室の求人をほとんど扱っていないところもありますし、担当者に手術室の知識がなければ、聞きたいことがそのまま病院に伝わらないこともあります。
手術室で働く前提で選ぶなら、見るべきポイントは2つです。
手術室の求人をどれだけ持っているか。そして、手当の情報にたどりつきやすいか。
この2点で比較したときに残るのが、次の2社です。
手当の情報が確認しやすい!手術室に強い転職エージェント


手術室の求人を扱っていて、手当まわりの情報が得やすいサービスを2つ紹介します。
それぞれ得意分野が違うので、目的に合わせて選んでください。
手当額が分かりやすい!手術室求人に強い「看護roo!」
求人の探し方から転職時の手続きまで、ひと通り分かる
病棟とは別枠で掲載。手当額や勤務形態も明記
自分に向いている職場のタイプが分かる
看護師専門の老舗エージェント
「看護roo!」の求人は、手術室手当やオンコール手当などの諸手当が明記されているものが多く、年収の見通しを立てやすいのが特徴です。
たとえば「オンコール手当:5,000円/回」「手術室手当:10,000円/月」など、具体的な金額が書かれていると、他の求人とも比較しやすくなりますよね。


「条件は良さそうだけど、実際どのくらいもらえるの?」といった不安も少なく、転職が初めての方でも安心して検討できます。
給与条件をしっかり見て転職したい方にとって、「看護roo!」はとても頼れるサービスです。
高給与の求人がひと目で分かる!「レバウェル看護」
高収入の職場を探しやすい
求人票に出ないリアルな職場情報が聞ける
多くの看護師から選ばれている
看護師転職サイト顧客満足度調査より
※1 2024年10月末日時点
※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日〜2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20〜29歳 107s、20〜34歳 175s/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)
「年収アップを目指したいけど、求人を一つひとつ見ていく時間がない…」そんな手術室看護師におすすめなのが、レバウェル看護の「給与高い順に並べ替え」機能です。





「求人検索」から「給与」「手当」をチェックしましょう!


求人一覧を並べ替えるだけで、高給与の求人から効率よくチェックすることが可能に。
検索結果をざっと見るだけで収入の目安がわかるので、忙しい中でもスムーズに比較できます。
また、給与だけでなく「手当の内容」も併せて確認できるため、オンコール手当や手術室手当がしっかり支給されるかもチェックしやすいのがポイント。
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おわりに
手術室看護師の収入は、「夜勤がないから安い」と一言では語れません。
どんな手当が支給されているか、どんな働き方を選ぶかによって、年収も働きやすさも大きく変わります。
「今の職場って、もしかして手当が少ない?」「もらえるはずの手当がついてないかも…」
そう思ったときこそ、情報を集めたり、環境を見直したりするチャンスです。
「手術室の仕事は好き。でも、今の働き方や収入には少しモヤモヤする」
そんなときは、自分の経験やスキルを評価してくれる職場がないか、探してみるのもひとつの方法です。
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