「オペ室は夜勤がないから、給料は上がらない」
そう思っていませんか。
しかに、病棟なら夜勤手当で月4〜5万円が上乗せされます。
夜勤のないオペ室にはそれがありません。
でも、手術室看護師の年収を左右しているのは夜勤だけではありません。
手当、勤務形態、施設の規模、働く地域。
変えられる要素はいくつもあります。
実際に、夜勤なしで年収600万円を超えている手術室看護師の方もいるんです。
その人たちに共通しているのは、しっかり手当がついていることでした。
この記事では、手術室看護師が年収を上げる方法を7つ並べて、それぞれどのくらい上がるのか、どのくらい大変かを比べられるようにまとめました。
転職だけが方法ではありません。今の職場のままできることもたくさんあります。
自分に合う方法を選んでみて下さい。
手術室看護師の年収は何で決まるのか

年収を上げる方法を見ていく前に、そもそも手術室看護師のお給料って何で決まっているんでしょうか。
看護師の年収は、大きく4つに分かれます。
- 基本給
- 手当(夜勤手当、手術室手当、オンコール手当など)
- 時間外手当
- 賞与
このうち、手術室看護師の年収を大きく左右するのが「手当」です。
手術室と病棟、給与の差
病棟勤務の看護師は、夜勤が当たり前の働き方になっている職場が多く、夜勤手当が毎月の収入に上乗せされています。
夜勤手当は病院によって異なりますが、1回あたりおよそ1万円前後。
月に4〜5回の夜勤があれば、それだけで4〜5万円ほどがプラスされる計算になります。
一方、手術室勤務の看護師は基本的に日勤が中心です。
大学病院や救急対応の総合病院などでは夜勤体制をとっているところもありますが、基本的には「オンコール」が中心というケースがほとんどです。
このオンコールには、手当がつく場合もありますが、病棟の夜勤手当ほど安定して高額なものではないことが多いです。
そのため、夜勤手当が毎月しっかり入る病棟看護師と比べて、日勤中心で手当が少ない手術室看護師の給料は「安く見える」傾向があります。
ただしこれは、「基本給が低い」というわけではありません。
実際には、同じ病院内であれば基本給に差はなく、あくまで勤務形態による手当の差が年収に影響しているのです。
手術室看護師に支給される手当とは?
オンコール手当
オンコール手当は、夜間や休日などに緊急手術が発生した際に備えて、呼び出しに対応できる状態で待機する勤務に対して支払われる手当です。
- 呼び出しがなくても、待機していたことで一定額が支給される
- 実際に呼び出された場合は、出勤時間に応じて追加の給与(時給換算など)が支給される
「夜勤」はなくても、「夜間対応」のために自宅待機するというのが、手術室ならではの働き方と言えるかもしれません。
手術室手当(危険手当・特殊業務手当)
手術室では、X線透視下での手術、鋭利器械の取り扱い、感染症リスクなど、特殊かつ危険を伴う業務に日常的に従事します。
このような業務環境に対して支給されるのが、手術室手当です。
病院によって名称は異なり、「危険手当」「特殊業務手当」「特別手当」などと呼ばれることもあります。
夜勤がなくても収入を補える理由
実際の支給例
私が勤めていた病院では、以下のような手当が支給されていました。

※オンコールは月6〜7回担当した場合の金額です。呼び出されて出勤した場合は、時給換算で別途支給されました。
※手術室手当は「危険手当」「特殊業務手当」など、病院によって名称が異なります。
これらの手当が支給されることで、結果的に病棟勤務時とあまり変わらない、むしろ満足のいく収入を得られていました。
基本給は、昇給を待つしかありません。
賞与も、基本給に連動するので大きくは変わりません。
変えられるのは、手当と働き方。
次から、具体的に7つ見ていきます。
手術室看護師が年収を上げる7つの方法
今の職場で手当を相談する
いちばん最初に考えてほしいのが、「今の職場で手当を相談する」
「手当がないのは決まったことだから、変わらない」と思いがちですが、必ずしもそうではありません。
実は、私の職場の手術室手当も、先輩たちが声をあげてついたものでした。
以前はまったく支給されていなくて、「これって本当に当たり前?」と口に出した先輩がいたのが始まりだったそうです。
同期や先輩と一緒に師長へ相談したところ、月3万円の手当がつくようになったと聞きました。
もちろん、すべての職場が動いてくれるわけではありません。
それでも、転職しなくてもできることなので、試してみる価値はあります。
まずは同期に「うちは手術室手当ないけど、なんで?」と聞いてみてください。
「自分だけじゃなかった」と分かるだけでも、何かが動き出すことがあります。
オンコールを引き受ける
オンコール手当がある職場なら、回数を増やすことで収入は上がります。
1回3,000〜5,000円の職場が多いので、月に2〜3回増やせば1万円前後のプラスです。
ただ、これは体力と生活の余裕と引き換えです。
オンコールの日はお酒も飲めませんし、遠出もできません。
呼び出されれば、翌日そのまま日勤ということも。
手当の額だけでなく、呼び出しの頻度と翌日の勤務がどうなるかも確認してから決めてくださいね。
手当のある職場に移る
手術室手当が出ない職場は、残念ながら珍しくありません。

アンケートでも、49%の方が「手当ゼロ」でした。
もし今の職場がそうで、相談しても動かないなら、手当のある職場に移るという選択肢があります。
私の職場の場合、オンコール手当と手術室手当で月5万円。
これがない職場と比べると、年間で60万円の差になります。
同じ手術室で、同じように器械出しと外回りをして、同じように緊急手術に呼ばれて。
それでも、手当があるかないかだけでこの差がつきます。
しかも厄介なのが、この差は自分の職場だけを見ていても気づけないところです。
給料の話は職場でしにくいですし、他院で働く友人に聞く機会もそんなにありませんよね。

夜勤のある手術室を選ぶ
大学病院や救急対応の総合病院では、手術室でも夜勤体制をとっているところがあります。
夜勤手当は1回1万円前後。
月に4回入れば、月4万円ほどのプラスです。
金額でいえば、いちばん分かりやすく上がる方法かもしれません。
ただ、これは働き方そのものが変わります。
夜勤なしの生活リズムが気に入っている方には、おすすめしません。
「夜勤ができるかどうか」より、「夜勤をしてまで上げたいかどうか」で考えてみてください。

私は、夜勤がないことで生活が整っていたので、そこは手放したくない部分でした。
資格を取る
長い目で見るなら、資格という方法もあります。
- 周術期管理チーム看護師…比較的挑戦しやすく、手術室の知識を体系的に学べます
- 手術看護認定看護師…専門性を評価して手当をつける病院があります
- 特定行為研修…修了者を評価する動きが少しずつ出てきています
ただ、正直に書いておくと、資格を取ればすぐ年収が上がるわけではありません。
資格手当がつくかどうかは病院によりますし、費用や勉強時間もかかります。
それでも、手術室で長く働くつもりなら、選択肢が増えるという意味で持っておいて損はないと思います。
施設の規模を変える
意外と見落とされがちなのが、病院の規模です。
厚生労働省の調査によると、職員1,000人以上の大規模施設で働く看護師の平均年収は569.8万円、100〜999人の中規模施設では506.2万円、10〜99人の小規模施設では469.8万円でした。
大規模と小規模では、年間で100万円の差があります。
差がつくのは月給だけではありません。
年間の賞与も、大規模施設は105.7万円、小規模施設は62.4万円と、41.5万円の開きがあります。
手術室の場合、規模が大きい病院ほど手術件数も多く、診療科も幅広くなります。
そのぶん忙しくはなりますが、手当や教育体制が整っていることも多いです。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
勤務地を変える
同じ調査で、都道府県別の平均年収も出ています。
最も高いのは滋賀県で557.2万円、次いで東京都の557.1万円、栃木県の553.8万円。
いちばん低いのは高知県の415.7万円で、滋賀県との差は141.5万円にもなります。
同じ看護師の資格で、同じように働いていても、住む場所が違うだけで100万円以上変わるということです。
ただし、引っ越しが前提になりますし、家族の事情もあります。
都市部は家賃や物価も高いので、年収の額面だけでなく、生活にかかるお金も合わせて考える必要があります。
すでに引っ越しを予定している方や、一度地元を離れてみようか迷っている方には、選択肢のひとつになると思います。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
夜勤なしで年収600万円の実例


ここまで7つの方法を見てきましたが、実際に夜勤なしで年収600万円を超えている手術室看護師の方もいます。
看護roo!の「看護師さんの給料明細一覧」に、こんな例がありました。
実際の手術室看護師の年収例



女性 / 40歳 / 経験8年目
日勤(夜勤なし)
手当:90,000円
年収:6,157,420円
※参考:看護roo!/看護師さんの給料明細一覧



男性 / 30歳 / 経験8年目
日勤(夜勤なし)
手当:118,000円
年収:6,200,000円
※参考:看護roo!/看護師さんの給料明細一覧



夜勤なしでも、年収600万以上のお給料がもらえるんですね!
このお二人に共通しているのは、夜勤がないにもかかわらず、年収が高いということ。
その背景には、手術室手当やオンコール手当が充実している環境があると考えられます。
手当の内容をしっかり確認し、手術室手当やオンコール手当が充実している職場を選ぶことで、年収を大幅にアップさせることができます。
手当の中身、ちゃんと確認していますか?
今の職場、手術室手当っていくらついてますか?
オンコール手当は待機だけでも支給されていますか?
これらの条件は、病院によって驚くほど差があります。
「うちは出ないのが普通」と思い込んでしまう前に、一度、手当の内訳や支給額を見直してみることをおすすめします。
働き方改革や看護師不足が話題になる今、看護師の労働環境や待遇は少しずつ変わりつつあります。
だからこそ、「なんとなく今のままで…」と働き続けていると、気づかないうちに損をしている側にまわってしまうかもしれません。
あなたの努力と責任に、見合った対価がきちんと支払われているか?
一度、自分の働き方とお給料を照らし合わせてみてください。
「うちの病院、意外と悪くないかも」と安心できるかもしれませんし、「もっと自分を大切にできる働き方があるかも」と気づくきっかけになるかもしれません。
夜勤なしでも年収600万以上!オペ室求人の探し方


ただ、いざ求人を見てみると、ここで壁にぶつかります。
実際に手術室の求人を開いてみると、待遇欄に書かれているのはこんな表記です。
年収を左右する「諸手当」
手術室看護師にとって「諸手当」が年収を左右する大きなポイントです。
しかし、手術室の求人は少ない上、専用の求人情報がないこともしばしば…。
多くの場合、手当額が「諸手当」としてまとめられているため、内容が分かりにくいことがあります。


例えば、「特殊勤務手当」と記載されていても、それが「手術室手当」に該当するのか、具体的な金額はどうなのかが不明瞭…。
こういった場合、自分で病院に問い合わせて手当額を確認しなければなりませんが、これはなかなかのハードルですよね…。
「諸手当」聞きづらいことこそ、エージェントにお願いする
そんなときに頼りになるのが、看護師転職エージェントの存在です。
エージェントによっては、手術室看護師専用の求人を扱っているところもあり、自分の希望に合った職場を効率よく探すことができます。
また、エージェントは病院と直接やり取りをしているため、手当の内訳やオンコールの頻度、実際の勤務体制など、求人票では分からない情報を把握していることが多いです。
「この手術室手当はいくら?」「オンコールは月に何回くらい?」といった聞きづらいことも、エージェントが間に入って確認してくれるので安心。
自分ひとりでリサーチするよりも、ぐっと情報が集めやすくなります。
情報が少なくて判断しにくい手術室の求人こそ、エージェントのサポートを活用することで、後悔のない転職につながります。
手当の情報が確認しやすい転職エージェント


手術室の求人を扱っていて、手当まわりの情報が得やすいサービスを3つ紹介します。
手当額が探しやすい!「看護roo!」
求人の探し方から転職時の手続きまで、ひと通り分かる
病棟とは別枠で掲載。手当額や勤務形態も明記
自分に向いている職場のタイプが分かる
看護師専門の老舗エージェント
手術室専用の求人が豊富
看護roo!の魅力のひとつが、手術室専用の求人が豊富に掲載されていること。
多くの求人サイトでは「病棟・外来・オペ室のいずれか配属」といった曖昧な表現になっていることがありますが、看護roo!でははじめから手術室勤務が前提となっている求人をしっかり探せるため、希望に沿った職場を見つけやすいです。
また、施設の特徴や働き方も丁寧に書かれており、「オペ看として転職したい!」という方にはとても使いやすいサイトです。
給料高い順に並べられる「レバウェル看護」
高収入の職場を探しやすい
求人票に出ないリアルな職場情報が聞ける
多くの看護師から選ばれている
看護師転職サイト顧客満足度調査より
※1 2024年10月末日時点
※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日〜2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20〜29歳 107s、20〜34歳 175s/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)
給料高い順に並べ替えられる便利な検索機能がある
レバウェル看護では、求人を「給料高い順」に並べ替えることができます。
求人一覧をパッと見て、高給与のものから効率よくチェックできるので、「とにかく年収アップしたい!」という方にはぴったり。
忙しい手術室看護師にとって、検索性の高さは大きな魅力。
転職活動にあまり時間が取れない方にもおすすめです。
おわりに
手術室の仕事は、夜勤がないぶん給料が上がりにくいと思われがちです。
でも実際は、手当の設定がある職場かどうかで大きく変わります。
これは、個人の努力ではどうにもならない部分ですよね。
この記事では7つの方法を紹介しましたが、全部やる必要もありません。
今の職場が好きなら、手当を相談してみるところから。
相談しても動かないなら、条件のいい職場を探してみる。
引っ越しの予定があるなら、地域や病院の規模も一緒に見直してみる。
7つの方法のうち、今の自分にできそうなものはありましたか?
納得して働ける場所で、長く続けられますように。
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