「職務経歴書って、どう書けばいいの?」
転職活動を始めようとしたとき、多くの手術室看護師がぶつかるのがこの悩みです。
病棟看護師とは業務内容や求められるスキルも違うぶん、書類でうまく自分をアピールするのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?
でも、これまで手術室で積み重ねてきた経験は、しっかり言語化すれば十分な強みになります。
この記事では、手術室としてのスキルをしっかり伝えるための職務経歴書の書き方を、テンプレートや例文付きで分かりやすく解説します。
一緒に、自信をもって出せる職務経歴書を作っていきましょう!
職務経歴書の基礎知識

「そもそも職務経歴書って何を書くもの?」
履歴書は聞き慣れていても、職務経歴書となると戸惑ってしまう方も多いかもしれません。
特に手術室看護師は、病棟看護とは異なる専門的な役割を担っているため、「どこまで書けばいいの?」「どう書けば伝わるの?」と悩むこともありますよね。
この章では、まずは職務経歴書の基本的な役割や、履歴書との違いについて分かりやすく解説していきます。
職務経歴書がぐっと書きやすくなる第一歩、一緒に押さえていきましょう!
職務経歴書とは?
職務経歴書とは、これまでの仕事内容や経験、スキルをまとめた「仕事の履歴書」のような書類です。
履歴書が基本的なプロフィールを伝えるものだとすると、職務経歴書は「自分がどんな看護師なのか」を具体的にアピールするためのツール。
特に手術室看護師は、専門的な経験や知識が求められるため、どんな手術に関わってきたのか、どんな役割を担っていたのかを明確に記載することが大切です。
採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるよう、自分の強みを丁寧に伝えることがポイントです。
履歴書との違い
履歴書と職務経歴書はセットで提出することが多いですが、それぞれ役割が異なります。
履歴書は、氏名や住所、保有資格、学歴・職歴などを簡潔に記載する「基本情報のまとめ」。
一方、職務経歴書は、これまでの経験を詳しく掘り下げてアピールする「自己紹介書」のようなものです。
たとえば、履歴書には「〇〇病院 勤務」と書くだけですが、職務経歴書では「整形外科・外科領域の手術を中心に担当」など、具体的な経験や担当業務を詳しく記載します。
採用担当者が「この人はどんな力を持っているのか」を見極める大事な資料になるんですね。
【項目別】手術室看護師の職務経歴書の書き方

「職務経歴書って、どんな項目を、どうやって書けばいいの?」
いざ書こうとしても、どこから手をつければいいか迷ってしまいますよね。
特に手術室看護師の場合、器械出しや外回りといった業務内容を、どう表現すれば伝わるのか悩む方も多いはず。
ここでは、実際の職務経歴書で使える構成や記載例を、項目ごとに丁寧に紹介します。
テンプレートとしても活用できるので、「書き方が分からない…」という方は、まずこの流れに沿って作ってみてくださいね!
手術室看護師の職務経歴書の例
手術室看護師の職務経歴書の例

タイトル・日付・氏名 | タイトルは中央、日付と氏名が右揃えになるように記載 |
経歴概略 | 職務経験を3~4行にまとめて記載 |
職務経歴 | 勤務した病院・施設の正式名称・在籍期間・病院の概要(病床規模、診療科目)・担当業務 |
生かせる知識・技術・経験 | 担当業務から得た自分の強みを箇条書きで記載 |
保有資格 | 正式名称で記載 |
自己PR | 強みや目標を記載 |
タイトル・日付・氏名は冒頭に記載する
職務経歴書の冒頭部分に、タイトル、日付、氏名を記載します。
タイトルは中央、日付と氏名が右揃えになるようにしましょう。
経歴概略(職務要約)は3~4行にまとめる
職務要約は、キャリアの概要を示す重要な部分です。
採用担当者が応募者の経歴をひと目で把握できるように、3~4行で簡潔にまとめましょう。
手術室看護師の場合
「療養病棟3年間、手術室で6年間、看護業務に従事してきました。消化器外科・整形外科など多岐にわたる診療科の手術に携わっていました。器械出し・外回り業務をはじめ、リーダー業務、プリセプターも務めました。また、院内の委員会での活動経験もあります。」
職務経歴は具体的に記述する
職務経歴は、勤務した病院・施設の正式名称・在籍期間・病院の概要(病床規模、診療科目)・担当業務を具体的に記述します。
手術室看護師の場合
20〇〇年4月 ~ 20◯◯年◯月 (退職予定) | 医療法人◯◯◯会 ○○病院 [病床数:〇〇] [診療科目:〇〇] |
担当業務 | 〇〇病院(総合病院 / 〇〇床) 手術室勤務 消化器外科・整形外科などの手術に従事 器械出し・外回り看護業務、リーダー業務を担当 緊急手術対応 プリセプターとして新人教育を担当 |
業務内容は箇条書きで簡潔に記載しましょう。
生かせる知識・技術・経験は詳しく記載する
看護師としての経験やスキルは、採用担当者に自分の強みや実績を具体的にアピールできます。
担当業務から得た自分の強みを箇条書きで記載します。
手術室看護師の場合
- 多診療科における器械出し・外回りの実務経験
- 周術期看護の専門知識とリスク管理能力
- 療養病棟での慢性期看護・終末期ケアの経験
- 緊急手術・夜間対応など、急性期病院での臨機応変な対応力
- 病棟・手術室のリーダー経験
- 新人、後輩の指導経験
保有資格は正式名称で列挙する
医療や看護に関わる資格をいくつか保有していると、就職活動において有利です。
資格は、正式名称で、取得した順番に古いものから記載します。
手術室看護師の場合
20〇〇年4月 普通自動車免許取得
20〇〇年4月 看護師免許取得
20〇〇年12月 周術期管理チーム認定取得
認定看護師や専門看護師などの資格は、特定の専門分野で質の高い看護を提供できるため、医療機関からのニーズが高いです。

資格を複数持っていると、強みをアピールできるだけでなく、転職先の選択肢が広がりますよね!
自己PRは成果を具体的に述べる
自己PRの欄には、過去に頑張ったことや成果を具体的に述べましょう。
履歴書と職務経歴書が自動で完成する便利なサービス


また、看護roo!では、画面に沿って必要な情報を入力していくだけで、履歴書と職務経歴書が自動で完成する便利なサービスがあります。
フォーマットも整っているので、自分で一から作成する手間が省ける上、書き漏れや記載ミスの心配もなし。
転職が初めての方はもちろん、何度か転職を経験している方にとっても、効率的に書類作成ができるのが嬉しいポイントです。
職務経歴書の書き方のポイント


職務経歴書は、ただ経験を並べるだけではなく、「読みやすく、分かりやすく」伝えることがとても大切です。
この章では、手術室看護師としての経験をしっかりアピールするために気をつけたい、4つのポイントをご紹介します。
ちょっとした工夫で、あなたの印象はグッと変わりますよ!
誤字脱字に注意する
意外と見落としがちなのが、誤字脱字や入力ミス。
採用担当者は、あなたの書類を通して「丁寧さ」や「信頼感」もチェックしています。
文章が整っていないと、「仕事も雑なのかな?」という印象を持たれる可能性も。
書き終わったら一度は声に出して読んだり、時間をおいて見直したりして、ミスを見逃さないようにしましょう。
誰かにチェックしてもらうのもおすすめです。
A4用紙で1~2枚にまとめる
職務経歴書はA4用紙1~2枚におさめるのが基本です。
あれもこれも書きたくなってしまうかもしれませんが、情報が多すぎると読みづらくなってしまいます。
採用担当者がパッと見て理解できる分量が理想ですよ!
内容を厳選して、「自分がどんな看護師なのか」が伝わる構成にすると、読み手にも好印象を与えられます!
箇条書きで簡潔にまとめる
職務経歴書は「見やすさ」がとても大事です。
文章ばかりが続くと読む側も大変なので、業務内容や実績などは箇条書きを使って、ポイントを絞って簡潔にまとめましょう。
たとえば、「整形外科・外科・眼科の手術に従事」など、一目で分かる表現を意識するとGOOD!
履歴書と一貫性を持たせる
職務経歴書と履歴書の内容にズレがあると、「どちらが正しいの?」と不信感を持たれてしまうことも。
勤務期間、病院名、資格取得日など、細かい部分まで一致しているかを必ず確認しましょう。
職務経歴書の書き方に関するよくある質問


転職回数が多くて職務経歴が多い場合は?
転職回数が多いと、「全部書いたら長くなりすぎる…」と心配になる方も多いですよね。
そんなときは、直近の経歴を中心に、アピールしたい職場を重点的に書きましょう。
古い経歴や短期間の勤務は簡潔にまとめても大丈夫です。
また、すべての職場に同じ熱量で書く必要はありません。
採用担当者が知りたいのは「今のあなたにどんなスキルがあるのか」。
経験の濃さを伝える意識を持つことが大切です。
退職理由は記載する必要がある?
職務経歴書に退職理由を書くかどうかは、基本的には自由です。
ただし、短期間の離職や転職回数が多い場合は、「円満退職であること」「ネガティブな理由ではないこと」を補足的に伝えると安心感につながります。
書く場合は、あくまで簡潔に。「スキルの幅を広げるため」「キャリアアップのため」など、前向きな理由にとどめておきましょう。
面接で深掘りされることもあるので、説明の準備もしておくと安心です。
まとめ
手術室看護師の職務経歴書は、あなたのキャリアやスキルをしっかり伝えるための大切な書類です。
普段の業務で「当たり前」にやっていることも、職務経歴書の中では大きなアピールポイントになります。
書き方に迷ったときは、今回ご紹介したテンプレートや例文を活用しながら、「自分らしさ」を意識してみてくださいね。
大事なのは、「どんな現場で」「どんな役割をしてきたか」を、相手に分かりやすく伝えること。
あなたの経験や思いが、次のステップにつながりますように――応援しています!


自著
総合医学社「オペ看ノート」
メディカ出版「メディカLIBRARY」
エッセイ:オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
クラシコ株式会社「NURSE LIFE MIX」
NLMメイトとして記事連載中
記事:オペ看ラボ
漫画:しゅがーは手術室にはいられない
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