「そろそろ転職しようかな…でも、どんな職場が自分に合ってるんだろう?」
そんなモヤモヤを抱えながら、求人を開いては閉じて…を繰り返していませんか?
実はその状態、自己分析が足りていないサインかもしれません。
今回は、手術室看護師が「後悔しない転職」をするために欠かせない“自己分析”のやり方を、5つのステップに分けて紹介します。
自分の強みや働き方の希望がはっきりすると、「ここで働きたい!」と思える職場が見つけやすくなります。
「分析」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、書き出してみると意外とスルスル出てくるもの。
この記事を読んで、あなたにぴったりの職場を一緒に見つけましょう!
自己分析ってなんで必要?手術室看護師に大切な理由

転職の「軸」が明確になるから
自己分析をする一番のメリットは、自分の「転職の軸」が見えてくること。
「人間関係のいい職場がいいな」「認定看護師にチャレンジしたい」など、なんとなく思っている希望も、しっかり書き出して整理してみると「これだけは譲れない!」という条件が見えてきます。
求人見ていて「あれもいいけど、これも気になる…」と迷ってしまうのは、軸が曖昧なサイン。
でも、自己分析で「働き方・仕事内容・人間関係・収入」などを一つひとつ言語化していけば、自然と理想の職場像が浮かんできます。
迷わず応募先を選べるようになれば、ムダに悩む時間も減って、転職活動がぐっと前向きに!
強みやキャリアプラン(仕事や働き方の将来像)を見つけられるから
転職活動で意外とつまずくのが、「自分の強みってなんだろう?」というところ。
自己分析をしておくと、これまでの経験から得たスキルや、自分の得意なことを整理することができます。
たとえば「落ち着いて判断できる」など、普段は当たり前にやっていることも、強みとしてしっかり言語化することで、自己PRの材料になります。
また、将来どんな看護師になりたいかを考えることは、転職先を選ぶうえでも大切なヒントになります。
「もっと患者さんと関わりたい」「認定看護師を目指したい」など、キャリアの方向性が見えてくると、ブレない転職活動につながりますよ。
自己PRや志望動機の内容に一貫性を持たせられるから
履歴書や面接で必ず聞かれるのが「志望動機」と「自己PR」。
でも、自己分析をせずにこれを考えようとすると、「なんとなく良さそうだから」「前より楽そうだから」なんて、説得力に欠けてしまうことも。
自己分析をしておけば、「私はこういう働き方がしたい」「こんな看護がしたい」という軸ができているので、自然と一貫性のある内容になります。
しかも、自分の経験や強みも整理されているから、具体的なエピソードもスッと出てくるんです。
【5ステップ】手術室看護師の自己分析方法

【ステップ1】自分の性格や長所・短所を洗い出す
まずは、自分の“性格”や“得意・苦手”を紙に書き出してみましょう。
「几帳面」「面倒見がいい」「プレッシャーに弱い」など、看護に限らず、日常で感じている自分の傾向でもOKです。
特に、同僚や先輩・後輩から言われたことを思い出すと、客観的な視点で自分を見つめ直すことができます。
自己分析が初めての人は、「自分ってどんな人?」を問いかけるところからスタート。
「どんなときにモヤモヤする?」「どんなときにやりがいを感じる?」といった質問も、自分を知るヒントになります。
例:
- 性格:慎重で丁寧。細かいところに気がつくタイプ
- 長所:手順やルールをきちんと守れる/先回りして動くのが得意
- 短所:急な変更に弱く、焦ると動きがぎこちなくなることも
一言メモ:
→「器械出しで“次の手技”を考えて準備できる」のは大きな長所!
【ステップ2】これまでの経験やスキルを棚卸し
次に振り返りたいのは、これまでの「看護師としての経験」と「身につけたスキル」です。
配属されてきた診療科、関わった症例、どんな役割を担ってきたか――思い出せる限り、具体的に書き出してみましょう。
たとえば、「器械出しが得意」「緊急オペにも落ち着いて対応できる」「新人指導の経験あり」など、ちょっとした経験も立派な強み。
「この経験があったから、こんなスキルが身についたな」とつなげて書けると、さらにGOOD!
経験を“言語化”することで、自分がどんな場面で力を発揮できるか、どんな職場なら活躍できそうかが見えてきますよ。
例:
- 配属歴:手術室(整形外科・消化器外科メイン)に4年勤務
- 業務内容:器械出し/外回り/リーダー/プリセプター経験あり
- 得意な手術:整形外科手術全般
- スキル:初めての術式でも、医師とのコミュニケーションで乗り越えられる
一言メモ:
→「コミュニケーションが得意」も、立派なアピール材料!
【ステップ3】今の職場に対する悩みや不安を整理する
転職を考える理由って、実はここに隠れていることが多いんです。
「残業が多くて体がしんどい」「もっと患者さんとじっくり関わりたい」「先輩に相談しにくい雰囲気がある」など、日々の中で感じている違和感やストレスを素直に書き出してみましょう。
書いてみると、「自分はどんな働き方がしんどいのか」「何を変えたいと思っているのか」がクリアになってきます。
このプロセスを飛ばしてしまうと、せっかく転職してもまた同じ悩みを抱えてしまうことも…。
不満ばかりじゃなく、今の職場で「ここは良かったな」と思える点も合わせて振り返ると、次の職場に求める“条件”のヒントになりますよ◎
例:
- 不満:
└ 時間外が多く、定時で帰れないことがほとんど
└ 急な呼び出しが多く、生活リズムが崩れて体力的にきつい
└ 先輩とのコミュニケーションが一方通行で相談しづらい - 良かった点:
└ 整形外科の分野で幅広い症例を経験できた
└ 医師と協力する文化があり、助け合いがあった
一言メモ:
→ 不満だけでなく「残しておきたい良さ」もセットで整理しよう!
【ステップ4】将来の目標・キャリアプランを描く
今の自分を整理できたら、次は「これからどんな看護師になりたいか」を考えてみましょう。
今はまだぼんやりしていても大丈夫。
「患者さん一人ひとりと向き合いたい」「認定看護師の資格を取って専門性を高めたい」「ワークライフバランスを大切にしたい」など、どんな働き方をしていたいか、未来の自分をイメージしてみてください。
将来のビジョンがあると、転職先を選ぶときの判断基準ができて、求人情報に振り回されにくくなります。
また、面接で「どう働きたいか」を聞かれたときにも、自分の言葉でしっかり伝えることができるようになりますよ。
ちょっと先の未来に、あなたらしく働く姿を思い描いてみてくださいね。
例:
- 目標:今後は“生活と仕事のバランス”を大切にしながら、無理なく長く看護師を続けていける環境で働きたい
- 理想の働き方:定時での帰宅が可能な勤務体制/オンコールが少ない/休日がしっかり取れる
- キャリアプラン:仕事とプライベートを両立させながら、整形外科で専門性を深めていきたい
- 背景:結婚や家族との時間をもっと大切にしたくなった。将来は子育てと仕事の両立も視野に入れている
一言メモ:
→「頑張りたい気持ちもあるけれど、無理なく続けることがいちばん大事」と感じている人にぴったりの方向性です◎
【ステップ5】転職先に求める条件を整理し、優先順位をつける
自己分析の締めくくりは、「自分が転職で何を叶えたいのか」をはっきりさせること。
これまで整理してきた“悩み”や“目標”をもとに、転職先に求める条件をリストアップしてみましょう。
「残業が少ない」「オンコールが少なめ」「教育体制がしっかりしている」「人間関係が良さそう」など、思いつくままでOK。
そのうえで、「これは絶対に譲れない」という条件に優先順位をつけてみてください。
すべての希望が叶う職場を探すのは難しいけれど、軸となる条件を決めておけば、求人を見極める視点がブレません。
納得できる転職をするために、“自分にとって何が一番大切か”をしっかり言葉にしておきましょう◎
例:
転職先に求める条件:
- 夜勤がなく、生活リズムが整う職場(最優先)
- オンコール可
- お給料が今と大きく変わらない(オンコール手当、手術室手当がある)
- 人間関係が穏やか
一言メモ:
→「体力面の限界」「キャリアアップの願望」なども立派な理由です!
自己分析がうまく進まないときは?よくある悩みと解決法

「深掘りが苦手」→「なぜ?」を繰り返す
「自分の長所って○○かな…でも、それだけ?」と手が止まってしまう人も多いはず。
そんなときは、書いたことに対して「なぜそう思うの?」と、自分に問いかけを繰り返してみてください。
たとえば「術前訪問で患者さんと話すのが好き」と書いたら――
「なぜ好きなの?」「どんな場面でそう思った?」「それによってどんな良いことがあった?」と掘り下げていくと、自分が大切にしている価値観や、強みの背景が見えてきます。
“なんとなく”の言葉を“具体的な根拠”に変えることで、自己分析はグッと深まりますよ◎
「強みがわからない」→ 周りの人に聞いてみる
自己分析でつまずきやすいのが、「自分の強みって何?」というポイント。
毎日当たり前にやっていることほど、自分では“すごいこと”だと気づきにくいんですよね。
そんなときは、思い切って同期や先輩・後輩に聞いてみましょう。
「私って、どんなときに役に立ってると思う?」と聞くと、意外な答えが返ってくるかもしれません。
「報連相が丁寧で安心できるよ」「空気を読んで外回りをしてくれるのが助かる!」――そんな一言が、自分の強みを見つけるヒントになります。
他人の視点を借りることは、立派な自己分析の一つです◎
「経験が浅い」→ 看護師を目指した理由を振り返る
「まだ経験が浅くて、アピールできることなんてないかも…」
そんなふうに感じる方もいるかもしれませんが、大丈夫。
経験が浅いからこそ、“原点”に立ち返るのが効果的です。
たとえば、「なぜ看護師になろうと思ったのか」「学生時代にどんな看護師像を描いていたのか」――そこには、あなたが大切にしている想いや価値観が詰まっているはず。
実際の業務ではまだできていなくても、「こうなりたい」「こんな看護がしたい」と思う気持ち自体が、立派な転職の軸になります。
初心に戻って、自分の“なりたい姿”を言葉にしてみましょう◎
自己分析を活かして志望動機・自己PRを仕上げよう!
自己分析ができたら、次はそれをもとに「志望動機」や「自己PR」を組み立てていきましょう。
どちらも履歴書や面接で必ず問われる項目ですが、自己分析で“転職の軸”や“自分の強み”がはっきりしていれば、自然と中身に説得力が出てきます。
志望動機は、今の職場で感じた課題+転職後にやりたい看護+将来像の流れでまとめるのがコツ。
自己PRは、自分の強み+具体的なエピソード+どう活かせるかの3点セットが大事。
「自分らしさ」をアピールするためにも、自己分析の内容をそのまま活かして書いていくとスムーズです!
おわりに
「なんとなく今の職場が合わない」「どんな職場が向いてるかわからない」――
そんなふうに悩んでいるなら、まずは自己分析から始めてみましょう。
自分の性格、得意なこと、これまでの経験や将来の希望を整理することで、見えてくることはたくさんあります。
“理想の職場”は、待っていてもなかなか見つかりません。
だけど、あなたの中にある「働き方の理想」を言葉にできれば、それを叶えてくれる場所はきっと見つかるはず。
焦らずじっくり、自分と向き合ってみてくださいね!