「入職したばかりだけど、病棟看護師は合っていなかった…オペ看に転職したい!」
「今いる手術室の環境が悪い。1年目だけど、できれば他の病院の手術室に転職したい」
と考えている人もいますよね。
でも、大丈夫かな…と、不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
- 看護技術が身につくのか心配…
- まだ看護師1年目なのに手術室への転職は難しい?
- しんどいけど奨学金があってやめられない…
今回は、1年目・新卒・経験なしでも手術室看護師になれるのか、メリットやデメリットを詳しく解説していきます。
療養病棟3年(准看)→手術室6年(正看)
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「メディカLIBRARY」エッセイ連載
オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
「NURSE LIFE MIX」NLMメイトとして記事連載中
オペ看ラボ
漫画:しゅがーは手術室にはいられない
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手術室看護師は、1年目・新卒・経験なしでもなれる!
結論からお伝えすると、看護師1年目でもオペ看になれます。
私が勤務している手術室でも新卒で手術室に配属されていますし、1年目の看護師が秋頃に転職してきたりします。
新卒や経験の浅い看護師でも受け入れている手術室も沢山あります。
しかし、新卒・看護師1年目でオペ看になることはデメリットも多いです。
後から後悔しないためにも、デメリットやメリットを理解してから考えることをおすすめします。
看護師1年目でオペ看になるデメリット
教育体制が充実していないことが多い
病棟のように勉強会や研修、プリセプター制度などの教育体制が整っているところは少ないです。
特に小規模な手術室はオペ看の人数が少なく、1年目向けの教育体制が整っていないところがほとんどです。
私は手術室5部屋の小規模病院に勤めていましたが、手術マニュアルなどの教育体制がほぼありませんでした。
なので、参考書などを見て自分で頑張ってお勉強をするか、入職前に教育体制が整っているのかを確認するようにしましょう。
そもそも手術室看護師の求人が少ない
そもそも手術室の求人はあまり用意されてないので、転職の際はプロのサポートが必要です。
「この求人、お給料もいいし働きたい!」と思っても、病棟用の求人しか出ていない場合が多いです。
その場合は、直接病院に問い合わせて「手術室の求人はありますか?」と聞くしかないのです。
ちょっとハードルが高い…
なので、手術室への転職をする時は転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントを利用すると、求人の問い合わせなどを代行してくれます。
基本的な看護技術が身につかない
手術室看護師は病棟看護師と異なり、専門性の高い特殊なお仕事になります。
採血、注射、点滴、清拭…
そんな基本的な看護技術はあまり使いません。
ですが、手術室によりますが、1年目の看護師が最低限の看護技術をこなせるように研修をつけてくれる場合もあります。
【注射の技術は身につかない?】
これについては、オペ看の声をまとめていますので見てみてください👇
看護師1年目でオペ看になるメリット
手術看護の知識だけを効率的に覚えられる
手術室看護師は、病棟看護師の仕事内容とは異なる部分が多いです。
看護学生の時、手術室看護師についてはほとんど習ってないよ…
そんな方、多いですよね。
私も「直接介助」と「間接介助」…そのくらいしか習ったことがなかったです。
なので、つまり…
新卒でも、10年目の看護師でも、
手術室看護師になったら、イチからお勉強をしなきゃいけないのです。
「手術室で働きたい!」
という強い思いがある方であれば、新卒・1年目の段階から手術看護の知識や技術を習得し、手術看護を極めていく方がいいと思います。
チームとして一緒に働くことができる
病棟看護師は患者と1対1でコミュニケーションを取ることが多いですが
手術室看護師はチームとしてお仕事を進めていきます。
新卒・1年目の病棟看護師は、患者対応、急変対応などでひとりで困ることも多いと思います。
ですが、手術室看護師はチームで動きますので「ひとりで対応する」ということが少ないです。
手術の際は、基本的に外回り看護師と器械出し看護師の2名以上でお仕事をします。
手術室には常に医師もいますので、そういう意味でも知識・経験が浅い新卒・1年目の看護師でも安心して働ける環境だと思います。
今、しんどい方は看護師1年目でも転職すべき
「2020年病院看護実態調査報告書」を見ると、新卒看護師の離職率は8.6%でした。
(正規雇用看護職員離職率は 10.6%)
つまり、新卒・1年目で転職をすることは珍しいことではないので、安心してくださいね。
「今、しんどい」のなら、心の健康を保つためにも病院を変えてみる選択もアリだと思っています。
「しんどい」は危険信号!
一度心が折れてしまうと、取り返しのつかないことも!!
「しんどい」のうちに、対処しましょう。
奨学金があっても転職はできる?
「しんどいけど奨学金があってやめられない」
「奨学金がなければ他の病院で働きたい」
そう思っている方はたくさんいると思います。
奨学金返済は辛く、長い道のりになることも多いです。
私自身、高校・准看護学校・高等看護学校と全て奨学金を利用して通っており、合計500万円の返済をしてきました。
奨学金返済の大変さはわかっているつもりです。
ただ、奨学金返済は何とかなります!
あなたの心と身体は1つだけです。
辛い、しんどいと思っているのに働き続けて壊れてしまったら取り返しがつきません。
本当にきついときは自分の身体を休めて、ゆっくり労わってあげて下さい。
信頼できる人に相談するのも良いと思います。
私自身は転職してお礼奉公ではなく、180万円を徐々に返していく選択をしましたが、全く後悔はありません。
お金ではなくやりたいことを選んだことで、大変なこともあったけど、手術室で働けて今とても楽しいです!
私のように奨学金があっても転職は可能です。
今の仕事が本当に辛いのであれば、自分の身体が壊れる前に転職を検討してみて下さい。
自分の気持ち、身体を最優先
ここまで、新卒・1年目で手術室看護師になることのメリットやデメリットをお伝えしてきました。
私も、療養病棟の先輩方は厳しく、毎日怒られてばかり…。
そのうち「患者さんのための看護」ではなく「怒られないための看護」をするようになってしまいました。
そんな自分も嫌で、自己嫌悪…しんどくて、もう消えてしましたいと思っていました。
ですが、転職してからは好きな方と働いて、ストレスが少なく、余裕のある職場に。
余裕があると、看護のお仕事がどんどん楽しくなりました。
やっぱり私は「患者さんのための看護」をやりたい!と強く感じました。
先輩看護師は「石の上にも3年」という言葉を持ち出して「最低でも3年は働いたほうがいいよ」とアドバイスをしてくる方も多くいます。
ですが、職場の環境が良くない場合は、新卒・1年目でも手術室看護師に転職して全く問題ないと思います。
自分の気持ちと身体が最優先です。
あなたが「この職場で良かった!ここなら頑張れる!」と思えるような就職・転職ができることを願っています。