麻酔科の先生から「喉押して!」って言われたけど、どうしたらいいの~っ⁉
今回は、BURP(バープ)法とsellick(セリック)法についてお勉強しました!
BURP(バープ)法とは?
BURP法の目的
BURP法の目的は、視野に声門部が入りやすくなることです。
なので、声門部が見えないと気管挿管ができないんです。
挿管時、声門部が見えにくい時は、甲状軟骨を後方・上方・右方に強く圧迫することで視野に入りやすくなります。
それをBURP法といいます。
先生や、先輩の頭の中がセリフになったらいいのに…。笑
(声帯見えにくいから)喉押してね!
(声門部が見えにくいんだな…)喉押しますね!
BURP法のやり方
挿管時、視野に声門が入ってこない場合、甲状軟骨を後方(backward)・上方(upward)・右方(rightward)に強く圧迫(pressure)していきます。
※患者側、挿管者から右です。
オペ看は介助中、声門部は見えないので、
「もっと右…」とか、そんな感じで麻酔科の先生が指示してくれることが多いです。
sellick(セリック)法とは?
sellick法の目的
sellick法の目的は、胃内容物の嘔吐・誤嚥防止です。
クリコイドプレッシャーともいいます。
先生や、先輩の頭の中がセリフになったらいいのに…。笑
(迅速導入で行くから)喉押してね!
(嘔吐・誤嚥のリスクがあるな…)喉押しますね!
sellick法のやり方
sellick法では、輪状軟骨を約3キロの圧力で後方に圧迫します。
カフ注入が終わるまでは圧迫を続けるよ!
カフを膨らませることで気管内への吐物の流入を防止できます。
甲状軟骨と気管軟骨の後壁には軟骨が存在しません。
対して、輪状軟骨は上気道の中で唯一全周性に軟骨が存在します。
前方から後方にある第 5 頸椎に向けて圧迫を加えることで、食道を間接的に圧迫・閉塞して、胃内容が逆流するのを防ぐことができます。
おわりに
それぞれの目的が理解できましたか?
オペ看は介助中、声門は見えないので、麻酔科の先生とコミュニケーションをとることも大事ですね。
目的が理解できれば、大丈夫!
【参考文献】
- 日本麻酔科学会・周術期管理チーム委員会,周術期管理チームテキスト第4版,日本麻酔科学会,2020,p546₋550
- 山本 千恵 編集,麻酔看護ぜんぶ見せパーフェクトBOOK 現場のふとした“なぜ?”を取り上げたQ&Aもたっぷり!,メディカ出版,2021,p29₋31
- 武田知子,NEWはじめての手術看護 “なぜ”からわかる、ずっと使える!,メディカ出版,2022,p121₋124
- 峯上 奈緒子 編集,オペナースに必須の78スキル 先輩がまるごと教えます!手術看護オールインワンブック,メディカ出版,2022,P89₋95
療養病棟3年(准看)→手術室6年(正看)
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「メディカLIBRARY」エッセイ連載
オペナースしゅがーの脳腫瘍日記
「NURSE LIFE MIX」NLMメイトとして記事連載中
オペ看ラボ
漫画:しゅがーは手術室にはいられない
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