超音波診断装置(エコー)は、手術室でよく登場する機器です。
中心静脈カテーテルの挿入時や神経ブロックの介助など、使う場面は意外と多い。
清潔野で使用するときは、ボタン操作を看護師が担当することも多いんです。
だからこそ、基本だけでもしっかり押さえておきたいですよね!
この記事では、エコーの仕組みからプローブの種類、カバーの装着方法、よく使うボタン操作までまとめていきます。

自著
総合医学社「オペ看ノート」
超音波診断装置(エコー)とは?

手術室で使う超音波診断装置(エコー)は、体の中をリアルタイムで見ながら確認できる画像装置です。
超音波を体内に当て、跳ね返ってくる音波を画像化し、臓器・血管・組織の位置や状態をその場で把握します。
エコーは放射線を使わないため、被ばくがないことが大きな利点です。

手術室では、中心静脈カテーテル挿入時の血管描出、神経ブロック時の神経・血管の位置確認などに使用します。
エコープローブ(探触子)の種類と使い分け


エコープローブには、さまざまな形状があります。
観察したい部位に合わせて使い分けます。
| 種類 | 形状 | 主な使用部位 |
|---|---|---|
| リニア型 | ![]() ![]() | 末梢神経など |
| セクター型 | ![]() ![]() | 心臓・大血管など |
| コンベックス型 | ![]() ![]() | 腹部など |
| TV型 | ![]() ![]() | 経腟・経直腸など |



内視鏡手術用やロボット手術に対応できるものもあります!
エコープローブカバーの装着方法
清潔野で使用する場合(術野・神経ブロック施行時など)は、滅菌されたエコープローブカバーを装着します。
また、超音波が皮膚との接触面で散乱しないよう、プローブと接触面の間にゼリーを塗布してから使用します。





製品によっては、カバー内にゼリーは不要のものもあります。
装着方法は次の通りです。
※あらかじめ滅菌ゼリーが入っているものや、ゼリー不要の製品もある。
介助者がエコープローブを持って、カバーの中に入れる。




※プローブカバーの装着方法は製品によって異なります。
よく使うボタン操作


清潔野で使用する場合(術野・神経ブロック施行時など)は、超音波診断装置のボタン操作は医師の指示のもと、手術室看護師が行うことが多いです。
よく使うボタンは、次の3つです。
Gain(ゲイン)
「明るく(暗く)して!」と言われたら、Gain。
画面の明るさを調整するボタンで、明るくしたり暗くしたりできます。
Depth(デプス)
「拡大(縮小)して!」と言われたら、Depth。
画面に映す奥行きの範囲を調整するボタンで、表示範囲を深く(縮小)したり、浅く(拡大)したりできます。
Color(カラー)
「ドップラーにして!」と言われたら、Color。
カラーモード(血流表示)になり、血流が色で見えます。
- 赤色:プローブに向かってくる血流
- 青色:遠ざかっていく血流
おわりに
今回は、手術室で使う超音波診断装置の基本をまとめました。
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずはよく使うボタン、Gain・Depth・Colorの3つから覚えてみてください。
「明るくして」と言われたらGain、「拡大して」と言われたらDepth、「ドップラーにして」と言われたらColor、と対応できるようになるだけで、現場でだいぶ落ち着いて動けるようになります。
また、機種によってボタンの位置や名前が違うこともあるので、余裕があるときに実機を触らせてもらえると安心です。
ちなみに、超音波診断装置は高額機器です。
プローブ含め、取り扱いには注意が必要です。
落下や衝撃には気をつけながら、丁寧に扱うようにしましょう。
分からなくなったら、また読み返しに来てくださいね。
【参考文献】
- 讃岐 美智義 編著:手術室のME機器.メディカ出版 ,p262-266,2025
- NPO法人国際健康福祉センターデバイス研究会 編:手術室デバイスカタログ,金原出版 ,p63-70,2022




















